認定看護師になるには|資格取得のために必要なことまとめ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

看護師が取得できる資格の中に「認定看護師」があります。専門的な知識や技術を習得し、患者さんに質の良い看護を提供するだけでなく、看護師やその他の医療従事者に対して知識や技術の提供を行うことが主な仕事です。皆さんが勤務している病院にも、認定看護師が在籍しているかもしれません。

患者さんやスタッフから信頼され、スキルアップにもなり非常にやりがいを感じることのできる認定看護師ですが、認定看護師の資格を取得することは非常に難しいです。どのような方法で認定看護師の資格が取得できるのか、順番に紹介します。資格の取得に興味のある方は、ぜひ参考にしてくださいね。

【看護師免許が必要】

まず、当然ですが日本での看護師免許が必要です。アメリカやイギリスなどで看護師免許を取得していたとしても、日本で看護師として勤務することはできませんよね。また、認定看護師制度は、日本独自の認定制度です。そのため、日本の看護師免許を持っていることが、認定看護師の資格取得の最初の条件となります。

ここで注意しなければならいのは、「看護師免許を持っていること」です。皆さんの中に「准看護師」の免許を持っている方もいると思いますが、「正看護師」の免許が必要となっています。准看護師の資格を取得していて、認定看護師になりたいと考えている方は、まず正看護師の資格の取得を目指しましょう。

【5年以上の勤務が必要】

皆さんの病院に在籍している認定看護師の方は、ある程度看護師としての経験を積んでいる方が多いのではないでしょうか。新人看護師のような若い看護師が、認定看護師の資格を持っていることはないですよね。

認定看護師の資格を取得できる条件の中に「看護師免許取得後、実務経験が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)」というものが定められています。認定看護師は、「特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護実戦のできる認定看護師を社会に送り出すことにより、看護現場における看護ケアの広がりと質の向上をはかること」を目的として設置されています。資格取得後は患者さんや患者さんの家族、他の看護スタッフなどに自分が修得した知識や技術の実践・指導・相談を行っていかなければなりません。そのため、看護師としての経験年数が短いと、認定看護師としての役割を十分に発揮できないです。また、看護師として勤務を行っていないと、資格を取得するために必要な知識や技術が十分に習得できていない可能性もあります。そのため、認定看護師の資格を取得するためには、「実務経験が通算5年以上」と定められているのではないでしょうか。通算5年以上ですので、実務経験が結婚や出産で途中看護師として勤務をしていない時期があっても大丈夫です。とびとびでも5年以上、看護師として勤務していることが必要となります。勤務している病院が途中で変わっていても大丈夫です。

しかし、5年間看護師として勤務していればいいわけではありません。5年以上の実務経験があったとしても、「うち3年以上は認定看護分野での実務研修」が必要なので注意が必要です。例えば、「新生児集中ケア」の認定看護師の資格取得を目指していたとします。新生児集中ケアの認定看護師の資格を取得するための条件として、「①通算3年以上、新生児集中ケア部門での看護実績を有すること。②在胎32週未満の早産児あるいは疾病を持つ正期産児の生後1週間以内における重症集中ケア及び親・家族の看護を5例以上担当した実績を有すること。③現在、新生児集中ケア部門で勤務していることが望ましい」と決められています。そのため、新生児集中ケア部門での看護師経験がなければ、新生児集中ケアの認定看護師の資格を取得することはできません。

認定看護師は2016年1月時点で21種類認定されていますが、すべての分野で条件の内容は異なります。取得したい認定看護師の資格があれば、しっかり条件を確認しておくようにしましょう。また、自分が取得したいと考えている認定看護師の分野と違う分野で勤務している方は、希望する分野での看護経験を積むことができるよう、配属先の希望を伝えるようにしたほうがいいですよ。

これらの条件をクリアした段階で、初めて認定看護師教育課程の受講の段階に進むことができます。

【半年間の教育課程の参加】

認定看護師教育課程の受講資格を得た方は、6か月間615時間以上の研修を受けることができるようになります。認定看護分野21種類すべて異なるカリキュラムが組まれており、自分が希望する分野のカリキュラムに沿って学習していくこととなるのです。

研修の参加は、条件をクリアしていれば誰でも参加できるわけではありません。どの分野の研修にも、15~30名という少ない人数の定員が設定されているのです。研修に参加できるかどうかは、「各教育課程の入学試験」を受験し、合格しなければなりません。

入学試験の申し込みを行う場合、入学を希望する教育機関の「募集要項」を取り寄せます。募集要項には、入学試験の申込に必要な情報が記載されているようです。試験を受ける際は入学願書や履歴書、実務研修報告書など、教育機関ごとに必要な書類は異なりますので、必ず募集要項を取り寄せるようにしましょう。現在離職中の方は、以前勤めていた病院に勤務証明書の発行を依頼しなければなりませんので、余裕をもって準備を進めるようにしてください。入学試験は筆記試験と面接試験が行われますが、倍率は多い教育機関で約4倍となるようです。

無事に入学試験に合格できた方は、実際に研修を受けることとなります。しかし、これらの研修はすべての分野が全国各地で開催されているわけではありません。受講できる場所は、分野ごとに異なるのです。2016年10月現在、認定されている教育機関は58機関、教育課程は105過程開催されています。緩和ケアは岩手県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県、富山県、静岡県、兵庫県、島根県、福岡県の10か所で開催されていますが、小児救急看護は東京都一か所のみです。自分が希望する認定看護分野の研修が、住んでいる場所の近くで開催されているのであればいいのですが、県外でしか開催されていないという場合も非常に多いと思います。このような場合、多くの看護師はウィークリーマンションを契約したり、期間限定で引っ越しを行っているようです。

また、研修を受ける期間は6か月間ですが、「連続した(集中した)昼間の教育であることが原則」と定められています。通常通りの勤務を行いながら、研修に参加することはできません。そのため、研修を受けている期間はどのような扱いになるのか勤務している病院に確認しておくようにしましょう。研修期間中は休職扱いだけど、給料は支給してくれる病院もあれば、休職扱いで給料が全く支給されない病院もあります。中には「研修を受けたいのであれば退職してほしい」という考えの病院もあるようです。研修を受けるためには、病院の理解が必要となるので、しっかり確認しておくようにしましょう。

病院からの理解が得られない方や、研修中は給料の支払いがなく生活ができないなど、現在の病院の支援が難しい方は、支援体制の整っている病院へ転職を行うことを検討してもいいかもしれません。

【認定審査】

長期間にわたる研修を終えると、次は毎年1回、5月に全国4会場で開催される「認定看護師認定審査」を受けます。教育期間での研修は、12月あるいは3月に終了しますので、研修が終了した後は勤務している病院で仕事を行いながら試験勉強をすることになります。

認定看護師認定審査の試験内容は筆記試験で、マークシート方式で行われます。研修で学んだ共通科目や、各分野で異なる認定看護分野の教育カリキュラムから出題され、試験時間は100分となっています。問題の配点は、「問題1  客観式一般問題20問」が50点、「問題2 客観式状況設定問題20問」が100点の、計150点満点です。150点満点で、点数の結果からA(120点以上)・B(105~120点未満)・C105点未満】の3段階で評価されます。AとBは合格ですが、Cは不合格となります。

2015年に日本看護協会から発表されたデータによると、21分野合計の受験者数は1,927人で、合格者の人数は1,811人ということが分かりました。

出典:第22回認定看護師認定審査‐日本看護協会 2ページ目

約93%という非常に高い合格率となっています。みなさん各教育機関で集中的に勉強し、研修終了後も勤務を続けなら試験勉強を行っているため、これだけ高い合格率となっているのではないでしょうか。認定看護分野によっては100%の合格率となっている分野もあります。

万が一不合格となった場合、再度翌年以降に試験を受けることができますので、継続して学習していく必要があります。再度研修期間で研修を行う必要はありません。

試験当日、体調不良となってしまうことや、その他の理由で私見を受けることが難しい方もいると思います。筆記試験の受験を許可された人が、やむを得ない理由により試験を欠席する場合、看護協会の所定の手続きを踏むことで、翌年度の認定審査1回に限り、審査料を免除の上で認定審査を受けることができます。しかし、認定看護師としての活躍が1年以上遅くなってしまうので、体調管理には気を付けるようにしましょう。

2017年5月に行われる認定審査は、宮城会場(TKPガーデンシティ仙台)、東京会場(ベルサール新宿グランド)、愛知会場(TKP名古屋駅前カンファレンスセンター)、大阪会場(梅田スカイビル)、福岡会場(エルガーラホール)の5か所となっています。審査申請時に選択した会場で認定審査を受けることとなり、申請後の会場変更を行うことはできませんので注意しましょう。

【認定看護師登録】

試験に見事合格しても、合格するだけでは認定看護師としての勤務を開始することはできません。看護協会に認定看護師として登録する必要があるのです。

認定看護師の認定申請は、日本看護協会のホームページ上にある「資格認定制度 審査・申請システム」で行うことが可能です。

資格認定制度 審査・申請システム

第25回 認定看護師(CN)認定審査 『認定の手引き』

この審査・申請システムで認定登録情報の確認や公開情報の登録を行います。その後、認定料50,760円(税込み)(2016年時点)を振り込み、登録は終了となります。

認定看護師の登録には、登録申請できる期間が設けられています。2017年度の場合、合格発表は7月14日金曜日15:00予定で、認定料の振り込み期限は7月21日金曜日15:00までの予定となっています。1週間と短い期間ですが、この期間内に資格認定制度 審査・管理システムで登録を行い、認定料を振り込まなければなりません。

認定料の振り込みの確認ができ、登録の手続きがすべて完了すると、1か月以内に認定部からメールで連絡が入ります。資格認定制度 審査・申請システムにアクセスし、認定登録番号や認定年月日などの登録情報を確認してください。氏名や勤務している病院名を公開するかどうかも登録することが可能です。

【認定看護師の登録者数】

現在、17,250人の認定看護師が全国で活躍しています。分野別の人数は以下の通りです。

  • 救急看護1104名
  • 皮膚・排泄ケア2286名
  • 集中ケア1101名
  • 緩和ケア2007名
  • がん化学療法看護1449名
  • がん性疼痛看護755名
  • 訪問看護546名
  • 感染管理2529名
  • 糖尿病看護820名
  • 不妊症看護162名
  • 新生児集中ケア372名
  • 透析看護220名
  • 手術看護463名
  • 乳がん看護316名
  • 摂食・嚥下障害看護668名
  • 小児救急看護249名
  • 認知症看護805名
  • 脳卒中リハビリテーション看護635名
  • がん放射線療法看護223名
  • 慢性呼吸器疾患看護244名
  • 慢性心不全看護296名

【5年毎の資格更新】

日本の場合、看護師の資格を一度取得すると、更新する必要はありません。しかし、認定看護師の資格の場合、5年毎に資格を更新しなければなりません。更新するためには、以下の条件を満たしておく必要があります。

  1. 日本国の看護師免許を有すること。
  2. 申請時において、認定看護師であること。
  3. 申請時において、過去5年間に下記の看護実戦と自己研鑽の実績があること。

 ⅰ:看護実戦時間が2,000時間以上に達していること。

 ⅱ学会及び研究会等への参加や発表、または雑誌発表等の研修実績及び研究業績等が既定の内容で50点以上に達していること。

これらの条件を満たしていれば、更新の手続きを行うことができます。虚偽の申請があれば、認定看護師の資格が廃止となってしまうので、条件をすべて満たすことができるように活動してください。

手続きは、①WEB申請(資格認定制度審査・管理システム)、②審査料振り込み(30,240円)、③オンライン書類提出、④申請書類提出、となっています。すべてに期限が設けられていますので、確実に提出できるようにしましょう。

【まとめ】

認定看護師になるために、どのような段階があるのか紹介しました。興味のある認定看護分野があれば、条件を満たすことができるようにしましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る