小児科の看護師の仕事内容ややりがいと求められていること

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

病院やクリニックにはたくさんの診療科があります。学生時代の実習経験を参考に、どの診療科で勤務しようか考える方が多いのではないでしょうか。たくさんの診療科がありますが、「小児科」で勤務をしたいと考えている方も多いですよね。

小児科での勤務を希望する場合、どのようなスキルが求められるのか、やりがいや小児科病棟以外で子供とかかわることのできる職場につて見てみましょう。小児科での勤務を開始する際の参考にしてくださいね。

【小児科で勤務する看護師に求められること】

ほとんどの診療科では、「大人」に対して看護を提供します。小児科は唯一「子ども」を相手に看護を提供する部署ですので、当然求められることも若干異なるのです。どのようなことが必要なのか、解説します。

子どもとかかわることが好きな人

小児科で勤務する看護師に最も求められることは「子どもが好きであること」です。仕事中は常に子どもの患者さんと関わる必要があります。当然、子どもが好きでなければ仕事を行うことができないでしょう。

しかし、反対に子どもが好きだから小児科で働くことができないという場合もあります。病院で過ごす子どもたちは健康で元気いっぱいの状態ではありません。怪我をしていたり病気をしていたり、中には命の危機にある子どももいます。子どもが好きで小児科での勤務を希望したとしても、中には「健康でない子どもの姿を見ることがつらい」という理由で退職をする看護師もいるのです。

子どもが好きであることは大前提ですが、病気や怪我と戦っている子どもを相手にしなければならないということを理解して、小児科で働くようにしましょう。

絵心があること

小児科で勤務するためには、絵心も必要ということをご存知ですか?子供たちは、病院で治療や検査を行うことに強い恐怖心を抱いています。そのため、少しでも恐怖心を取り除くために、子どもの持ち物や治療に使用する物品に、子どもの好きなキャラクターの絵をかいてあげることがあるのです。例えば点滴の留置針を固定するために使用する包帯の上にキャラクターを描いたテープをはったり、入院生活を少しでも楽しむことができるように空いた時間に子どもと一緒にお絵かきなどをします。

皆さんも学生時代の小児科実習の際、子どもたちの使用している医療用品等に絵が描いてあったことを覚えていませんか?私が小児科実習に参加した際、担当した男の子から「○○のキャラクター、包帯に書いて」と言われました。私は絵が非常に苦手ですが頑張って書きましたが、「これなに?」と言われて傷ついたことを覚えています。

絵が苦手な方は、小児科での勤務が開始となるまでにある程度絵の練習をしておきましょう。塗り絵の本を購入し、キャラクターの絵をなぞることから始めるとうまく書くことができるようになりますよ。

また、廊下や病室内等に掲示物やスタッフ紹介などを手作りで掲示することも多いです。絵だけでなく折り紙や工作なども多少はできたほうがいいでしょう。

手先が器用であること

皆さんは採血や点滴の留置針を挿入することなどは得意ですか?看護師として働く中で、このような医療行為は毎日行われますよね。苦手であったとしても、採血用の模型で練習することや日々の看護の中で少しずつ上達していくと思います。しかし、成人に対してこれらの行為を行うよりも高齢者に対して行う方が難しいと感じませんか?血管が細く弾力が弱く、どんなに上手な看護師でも失敗してしまうことがあると思います。

小児科で勤務する看護師の場合、高齢者よりも細い血管に対して採血等を実施しなければなりません。また、大人とは異なり、痛みを我慢してじっとしているということもできません。特に赤ちゃんの場合、血管が大人の毛細血管のように細いということもあります。

現在小児科病棟以外で勤務している方は、採血モデルを利用したり同僚の協力を得て細い血管で採血や留置針の確保ができるように練習しておいたほうがいいでしょう。

採血等以外にも、すべての看護ケアや医療行為に対して手先の器用さが求められます。不器用であるよりも器用であるほうが、小児科での勤務に向いているかもしれませんね。

笑顔を絶やさないこと

けがや病気をすると、現在の自分の状況に関して不安になってしまいますよね。このことは大人だけではなく子どもたちも一緒です。特に痛みや苦痛を伴う状態の場合さらに不安や恐怖は高まってしまいます。また、子どもたちだけでなく子どもの両親も、子どもの現状について不安な状態です。

小児科で勤務する看護師は、少しでも子どもたちや両親の不安を取り除くために、できるだけ笑顔で接することが必要です。当然、状況に応じて表情を変える必要がありますが、検温や看護ケアを行うときやコミュニケーションをとるときなど、できる限り笑顔でいることが大切となります。

自分では笑顔で接しているつもりでもうまく笑顔を作ることができていないことや、うまく表情をコントロールすることができないこともあるかもしれません。普段から自分の表情を確認してみてはいかがでしょうか。

【小児科で勤務する看護師に求められる役割】

小児科で勤務する看護師に求められる役割は、大人を対象として看護を行うときと少し異なります。小児科では看護師にどのような役割が求められるのか見ていきましょう。

保護者が不在の場合、保護者の代わりとしてかかわる

入院して治療や検査を行っている子どもの患者さんの場合、年齢が小さければ保護者も一緒に病院に泊まり込むことがあります。保護者が常にそばにいるということで、子どもたちは按針して過ごすことができます。しかし、入院中にずっと保護者がそばにいることができない場合もありますよね。用事があることもありますし仕事をしている場合は出勤する必要もあります。また、保護者は病院内のシャワーを使用することができないことが多いため、身だしなみを整えるためにも帰宅が必要となることも多いです。

しかし、入院中の子供たちは保護者が自分のそばを離れることで、とても不安に感じることがあります。そのため、看護師は不在の保護者の代わりとして子どもたちとかかわることも必要です。看護師としての仕事が忙しい中、子どもたちと一緒にあそんだり、子どものそばで過ごすなどして、保護者が不在の間に寂しい思いをさせないように工夫しましょう。

保護者へのケア

子どもたちがけがや病気となってしまうことは非常につらいですよね。中には、自分自身を責めてしまう保護者の方も大勢います。そのため、子どもだけでなく保護者への精神的なケアも重要となります。保護者の方の話をゆっくり聞く時間を取り、少しでも精神的な負担を取り除くことができるようにかかわっていきましょう。

中には治療や処置の甲斐なく、重い障害を負ってしまう場合や亡くなってしまうことなどもあります。その際、保護者の方は非常につらい気持ちとなります。思いをしっかり受け止め、少しでも悲しみや苦しみを共感できるよう、精神面への対応もできるようになる必要がありますね。

また、保護者に対して様々な指導を行う必要もあります。疾患や怪我の病態生理や今後の治療方針、検査や治療の流れ、薬の使用方法、日常生活の注意点など、たくさんのことを保護者に対しても指導を行わなければなりません。その際、疾患や治療などの理解度や受け止め方なども確認する必要があります。

治療や検査の際のサポート

私たち大人でも、自分に対して初めて行われる治療や検査に対して不安があると思います。しかし、事前に医師や看護師からの十分な説明があれば安心して臨むことができますよね。しかし、子どもの場合、事前に言葉で十分な説明があったとしても、言葉だけでは十分に理解できない可能性が非常に高いです。理解できていなければ当然、恐怖心ばかりが高まってしまい、十分な治療や検査ができないかもしれません。看護師は、医師からの言葉での説明だけでなく、イラストや写真、映像などを用いて、言葉だけでなく視覚的に分かりやすく説明をする必要があります。

また、大人であれば処置中や検査中は動かず、終了を待つことができます。しかし、子どもであればどんなに「動かないで」と言ったとしても、じっとしていることが難しい場合が多いです。そのため、看護師は治療中や検査中に動かないように体を抑えることや、人形などを用いて気をそらすなどの対応も必要となります。

スムーズに治療や検査を行うことができるよう、工夫が必要ですね。

【小児科では役に立つグッズ】

子どもを相手に看護を行いますので、使用するグッズにも工夫が必要です。どのような看護師グッズを持っておくといいのでしょうか。

子ども用の医療用品

現在看護師として活躍されている方の場合、多くの方が自分の聴診器を持っていますよね。学生の方も、実習までに自分専用の聴診器を用意する方が多いのではないでしょうか。しかし、皆さんが購入している聴診器は「大人用」ではありませんか?普段よく使用する聴診器や血圧計などの医療用品は、小児科で勤務するのであれば「子ども用」が必要です。

血圧計は各病院で、様々なサイズのマンシェットの血圧計が用意されていると思います。もちろん聴診器も病院での用意がありますが、やっぱり聴診器は自分専用のものがほしいですよね。看護師専用の通販サイトには、大人用だけでなく子ども用の聴診器も販売されています。小児科での勤務が決まった方は、子ども用の聴診器の購入を検討してはいかがでしょうか。

キャラクターグッズ

通常、一般病棟等で勤務する看護師の場合、シンプルな看護師用品を使用することが多いですよね。ナースシューズは白を選択しますし、ナースウォッチやハサミなどもカラフルだけどシンプルで機能性の高い商品を選んで使用しているのではないでしょうか。キャラクターグッズを使用している看護師はあまりいませんよね。使用していたとしてもボールペンやペンケース、メモ帳くらいではないでしょうか。

子どもたちにとって病院という環境や医師・看護師などの医療関係者は「恐怖の対象」です。そのため、少しでも恐怖心を取りのぞくことができるよう、小児科の場合、キャラクターグッズを積極的に使用するように勧めている場合があります。ナースウォッチなどのグッズだけではなく、エプロンやカーディガン等もキャラクターデザインのされているものが使用されることが多いです。病院によってはこのようなキャラクターグッズを支給してくれるところもありますので、必要かどうか確認してから購入するようにしてくださいね。

【小児科病院以外で子供とかかわることのできる職場】

子どもが好きで小児科での勤務を希望する方が多いと思いますが、実際に働いてみると元気でない子供たちとかかわることがつらい」などの理由で、小児科での勤務を継続することが難しい場合があります。しかし、看護師の資格を生かして子どもとかかわる仕事を継続したいと考える方もいるのではないでしょうか。病院以外で看護師の仕事を生かし、子どもとかかわることのできる仕事にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

保育園

保育所勤務職員の配置基準によると、各保育所に1人の看護師の配置が義務付けられています。

出典:保育所勤務職員の配置基準 1ページ目

保育所に通う子供たちは病院に通う子供たちと違い、基本的には元気です。そのため、子どもが好きな方にとって、保育所で勤務することは理想的ではないでしょうか。主な仕事内容はけがや病気となった子どもの対応や処置、病院への付き添い、感染予防のための手洗い指導や保健だよりの配布など、病院とは大きく異なります。しかし、子どもたちと一緒になって遊ぶこともできますので、保育所での勤務を検討してみてはいかがですか?人気の勤務先ですので、看護師の転職サイトに登録して、求人を見つけるようにしましょう。

養護教諭

キャリアアップも検討している方は、養護教諭として働くことを目指してはいかがでしょうか。養護教諭とは皆さんご存知の通り、小学校や中学校の保健室の先生です。正看護師の免許を持っているのであれば、養護教諭養成機関に半年から1年間通い、一種免許状を取得後、教員採用試験に合格する必要があります。

修学旅行のツアーナース

常勤ではなくパートや非常勤としての勤務を検討している方は、修学旅行のツアーナースという働き方もあります。ツアーナースとは、修学旅行や団体旅行に付き添って、けが人や急病人が出た場合に対応する看護師です。定期的に仕事があるわけではないため安定した収入を得ることは難しいですが、様々な観光地に同行することができるため、旅行が好きな方やいろんな場所で働きたい方にはお勧めの働き方です。

【まとめ】

小児科で働く看護師に求められることや、小児科以外で子供とかかわることのできる職場について紹介しました。子どもとかかわることは多くのやりがいがあります。しかし、病気やけがで苦しむ子どもを見ることは辛く、保護者への精神的なケアを行う必要もあり、小児科で勤務することは非常に大変です。また、小児科で勤務する場合は多くのスキルや役割が求められるため、事前にしっかりリサーチしておきましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る