経験者が伝える看護師のやりがいと仕事が楽しい瞬間

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看護師の仕事というのは、非常に大変な仕事ですよね。勤務体制は日勤だけでなく夜勤もありますし、シフト制ですので休みも不定期です。勤務中は常に患者さんの命と向き合っていくので、気持ちが休まることもありません。また、人間関係や仕事内容での悩みや不安、ストレスも非常にあり、看護師という仕事に疲れ切っている方も多いのではないでしょうか。

とても大変ですが、看護の仕事はとてもやりがいのある仕事ではありませんか?看護師として働く方が、どのような状況でやりがいを感じることができるのか見ていきましょう。

患者さんが元気になって退院する姿を見たとき

看護師が看護を行う対象は患者さんです。様々な疾患や怪我などで患者さんは病院を受診します。最初は体調が悪く辛そうだった患者さんが、治療や看護によって元気に回復し、自宅に退院していく様子を見ると、私たちも喜びを感じることややりがいを感じることがあり、看護師という仕事に前向きに取り組むことができるのではないでしょうか。

私は以前、整形外科病棟で勤務をしていました。入院患者さんの多くは、転倒したことや事故にあったことなどによって骨折をした方でした。多くの患者さんは、骨折のために緊急入院となり、入院直後は突然の怪我による痛みや手術や後遺症への不安から、笑顔が見られることはありません。手術後も傷の痛みと戦いながらのリハビリや治療が開始となるので笑顔はなく、時に涙する患者さんもいました。しかし、術後しばらくして痛みが軽減し、リハビリの成果が出て少しずつ自分の足で歩くことができるようになると、少しずつ笑顔を見ることができるようになります。そして退院の日、「お世話になりました。ありがとう」と詰所まで言いに来られた姿を見ると、「看護師をしていてよかったな」と思うことが頻繁にありました。整形外科でなくほかの診療科で勤務している方も、私の経験と似たような経験をすることがあるのではないでしょうか。

また、退院して自宅に戻られた後、改めてお礼の手紙や暑中見舞い、年賀状などが病棟あてに、時に個人あてに届くこともありました。このような手紙が届くと、非常にうれしいですよね。手紙を受け取った際にも、看護師としてのやりがいを再認識することができるのではないでしょうか。私は何度か、退院された患者さんから手紙を頂いたことがありますが、すべて大切に保管し、仕事でつらいことがあったときや退職したいと考えていたときなど、何度も読み返していました。

患者さんと信頼関係が築くことができたとき

患者さんにとって、入院生活中に最も関わるのは病棟看護師ではないでしょうか。毎日顔を合わし、バイタルサイン測定や清拭などのケア、排泄介助、リハビリ室や透析室への送迎などのかかわりを持つ中で、患者さんと信頼関係を築くことはとても大切ですよね。入院生活に対する不安や緊張から笑なかなか笑顔がなく看護師との会話も少ないということがありますが、毎日コミュニケーションをとることで、少しずつ看護師とも話すようになると思います。そのような過程の中で、バイタルサイン測定の時などに悩みを打ち明けてくれたり、患者さんの素直な気持ちを聞くことができると、「信頼関係を築くことができた」と感じることがあるのではないでしょうか。

また、毎日かかわっていく中で、患者さんが自分の名前を覚えてくださっていたり、自分とした何気ない会話の内容を覚えていてくださると、本当にうれしいですよね。これらのことも、「看護師をしていてよかった」という前向きな気持ちになり、看護師の仕事へのやりがいへつながるのではないでしょうか。

医師から頼りにされたとき

看護師として病院で勤務していると、様々な職種の方とかかわることがありますよね。特に、毎日患者さんの看護を行っていると、医師とかかわる機会が多くあるのではないでしょうか。患者さんの状態を報告することや、患者さんへの処置の介助を行うときなど、多くの場面で医師とかかわりながら仕事をする必要がありますよね。

基本的に、看護師は医師からの指示がなければ患者さんへ看護や治療の介助を提供することはできません。そのため、患者さんの症状や状態に変化があれば、その都度報告していく必要があります。その際、医師から「あなたはどう思う?」など、看護師としての意見を尊重してくれる時があると看護師という専門職としてのやりがいにつながるのではないでしょうか。

私は以前医師に患者さんの症状を相談した時、医師から「抗生剤の点滴、いつにしたらいいと思う?」と聞かれたことがありました。その際、患者さんのスケジュールや行動パターンを説明し、そのためいつ頃がいいと思うのか返事をしました。すると医師より、「さすが看護師さん。患者さんのことをよくわかっている」と言っていただきました。すごく俺しい気持ちになりましたし、「もっと患者さんのことを理解できる看護師になろう」という前向きな気持ちになることができました。

医師以外にも栄養士や薬剤師、理学療法士などのセラピストなどの他職種の方から頼りにされることもあるのではないでしょうか。ほかの職種の方からも患者さんのことを聞かれるなど頼りにされると、看護師としてのやりがいを感じることができますよね。

自分でできることが増えたとき

特に新人看護師の方がやりがいを感じるのは、自分でできることが増えたときではないでしょうか。学生時代に講義や実習などを通して多くのことを学びますが、看護師になってからいきなり一人ですべてのことを行うことができるわけでなないですよね。採血や点滴、膀胱留置カテーテルの挿入などの医療行為はもちろん、バイタルサインの測定や全身清拭、洗髪などの学生時代に何度も院内実習で行ったような内容の仕事まで、先輩看護師の実施している様子を見学したり、先輩看護師の見守りの中で行いますよね。

私が新人の頃に勤務していた病院では、医療行為や患者さんへのケア、入院・退院の対応、検査だし、手術の申し送りなど、非常に多くの看護師としての仕事すべてにチェックリストがありました。看護師としての仕事内容すべてが、①先輩看護師の見学、②先輩看護師の見守りのもと実施、③一人で実施、と3段階になっており、すべての項目に先輩看護師のサインを頂かなければ、いつまでも一人で実施することはできない決まりとなっていました。最初はすべての項目が空白だったのに、勤務を続けていく中で少しずつ自分のできる仕事が増えていくのが目に見えて分かり、仕事へのやりがいを感じるようになったことを覚えています。なかなか先輩看護師のサインをもらうことができなかった項目については、「どうすればこの項目をクリアできるのか」と自己学習するきっかけにもつながりますよね。自分の看護技術や知識を深めることにもなりますよね。

皆さんも、自分ができることが増えることで、看護師としてのやりがいを実感することができるのではないでしょうか。

自分が行いたい看護を行うことができたとき

看護師として市民病院や大学病院などの大きな病院に就職した場合、たくさん病棟や診療科がありますよね。就職する際の面談の時などに希望する配属先を伝えることができると思いますが、思い通りの部署に配属されなかったという方も多いのではないでしょうか。希望通りの部署に配属できなかった場合、看護師として働くモチベーションが少し下がってしまいますよね。

希望通りでない部署で頑張ってする中で、徐々に配属された部署でやりがいを感じるとは思いますが、やっぱり「自分が希望する部署で働きたい」と感じることがあるのではないでしょうか。このような方の中で、自分が希望する部署に異動をする方や、自分が本当に行いた看護を提供できるほかの病院へ転職をする方もいると思います。

自分が本当に希望する病棟や病院で勤務することができるようになった時、今まで以上に「看護師をして頑張ってよかった」と実感することができるのではないでしょうか。

私は整形外科病棟で勤務した後、消化器病棟へ病棟異動をしました。もともと消化器病棟での勤務を希望していたのですが、整形外科病棟への配属となって、すこしモチベーションが下がっていました。しかし、毎日患者さんが元気になる姿を見て、整形外科病棟での勤務にやりがいを感じるようになっていました。そんな時に、人員配置の都合から、自分が働きたいと考えていた消化器病棟への異動が決まりました。最初は、「やっと自分の希望がかなった」と喜びましたが、自分が本当に行いたい看護は消化器病棟での看護でないことに気付きました。勤務している中で、徐々に整形外科病棟に戻りたいと考えるようになりましたが、移動してすぐに戻るわけには行けません。ちょうどそのころ、結婚のために引っ越すことが決まったので退職し、引っ越し先で整形外科での知識を生かすことのできるリハビリテーション病院に就職を決めました。

自分が本当に行いたかった看護は整形外科での看護ということに気付くことができ、実際に整形外科での知識を生かすことができる職場で働くことで、看護師としてのやりがいを再確認することができました。皆さんの中にも、自分の希望する病棟へ異動することや、自分が希望する病院へ転職することで、看護師としてのやりがいを感じることができた方がいるのではないでしょうか。

また、現在勤務している病棟や病院での看護や働き方に満足していない方は、思い切って病棟異動や転職をしてみてはいかがでしょうか、看護師としてのやりがいを再認識することにつながるかもしれませんよ。

キャリアアップすることができたとき

看護師として毎日忙しく働いている中で、キャリアアップを考えたことがある方はいますか?看護師という仕事でのキャリアアップは、他の職種のように主任や師長などの役職へ昇進することも、研修や試験を受けて資格を取ることも含まれます。

ほとんどの病院は、年功序列で昇進していきますよね。そのため、どんなに早くても主任は30代、師長は40代での昇進となる場合が多いのではないでしょうか。これらの役職は各病棟や部署に1人ずつ配置されていることが多く、長く勤務をしていても昇進しない看護師も非常に多くいます。また、師長や看護部長からの推薦で役職に就くこともありますが、上司と相性が悪く十分にあなたの仕事を評価してもらえないと、どんなにあなたに適任であっても昇進することはできません。このように、昇進するのは非常に難しい看護師の世界ですが、推薦の声をかけてもらったり実際に昇進すると、非常にうれしいのではないでしょうか。昇進すると後輩の指導や委員会・係のリーダーとなること、勉強会の主催者側になるなど非常に大変になると思います。しかし、その分看護師としてのやりがいを実感することができるかもしれません。

大学病院や市民病院などの大きな病院で働いている場合、専門看護師や認定看護師が在籍していることもあると思います。簡単に専門看護師と認定看護師について紹介します。

専門看護師

複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供するための、特定の専門看護分野の知識・技術を深めた専門看護師を社会に送り出すことにより、保健医療福祉の発展に貢献し併せて看護学の向上を図ることを目的とした制度です。日本での看護師の免許が必要で、実務経験が通算5年以上あり、うち3年間以上は専門看護分野の実務研修であることなどの条件があり、5年毎に更新を行う必要があります。2016年12月現在、がん看護や精神看護、老人看護などの13分野が特定されています。

出典:日本看護協会

認定看護師

特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護実戦のできる認定看護師を社会に送り出すことにより、看護現場における看護ケアの広がりと向上を図ることを目的とした制度です。専門看護師と同様、日本での看護師免許が必要で、実務研修が通算5年以上あり、うち3年以上は認定看護分野の実務研修が必要などの条件があります。2016年1月現在、救急看護や皮膚・排泄ケア、集中ケアなどの21の分野が特定されています。

出典:日本看護協会

これらの資格を取得するには、経験年数が必要なだけではなく、研修や試験に合格しなければならず、非常に取得することが難しいといえます。しかし、資格取得に向けて専門的な学習を深めることで、患者さんに提供できる看護の幅が広がるのではないでしょうか。頑張って得ることができた専門的な知識や技術を患者さんに提供することで、看護師としてのやりがいが実感できると思います。

これらの専門看護師や認定看護師以外にも、保健師や助産師、精神保健福祉士、呼吸療法認定士など、多くの資格を取得することができます。これらの資格を取得することで上司や先輩からの評価を上げることができたり、モチベーションの向上につながるのではないでしょうか。今以上にやりがいを感じることができると思いますよ。

「ありがとう」と言われたとき

看護師として日常的にやりがいを感じることができるのは、患者さんから「ありがとう」と言われた時ではないでしょうか。患者さんに対して看護を提供した際、患者さんから「ありがとう」と言われるととてもうれしいですし、自分の行った看護に自信を持つことができたり、「自分の行った看護が評価された」と感じることはありませんか?

とくに、「○○さんにあの時、このように声をかけてもらえてうれしかった。ありがとう」など、自分と患者さんしか知らないエピソードとともに「ありがとう」と言ってもらえると、自分の看護や行動、発言に対して自信を持つことができますし、やりがいを感じることにつながると思います。また、「次も患者さんにありがとうと言ってもらえるように、今以上に頑張ろう」と、看護師としてのモチベーションを高めることにもつながるのではないでしょうか。

時には、患者さんから暴言を吐かれることや暴力を受けること、人間関係がうまくいかないこと、インシデントを起こしてしまうこと、残業が続き身体的にも精神的にも疲弊してしまうことなど、看護師としてのやりがいを見いだせないことがありますよね。「もう看護師なんてやめてやる!」と思うこともあるのではないでしょうか。ネガティブな気持ちになっているときに患者さんからたった一言「ありがとう」と言ってもらえると、不思議と「やめたい」という気持ちが少なくなり、「もっと看護師として頑張っていこう」とポジティブな気持ちに変化するのではないでしょうか。患者さんからの「ありがとう」という言葉が、看護師としてのやりがいにつながりますよね。

まとめ

看護師がやりがいを感じる場面について、いくつか紹介しました。看護師としてのやりが異を感じる場面はたくさんあると思います。仕事が忙しい時や看護師として働くことに疲れてしまったときは、看護師としてのやりがいを考えるようにしましょう。

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