看護師には悩みが多い!?悩みの原因と具体的な解決策

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看護師として勤務をしていると、様々な悩みを感じると思います。自分一人で悩んでしまうことや、なかなか悩みが解消されないなどのことが生じることも多いのではないでしょうか。自分一人が悩んでいると思っても、意外と周りの看護師も同じような悩みを抱えているかもしれません。看護師に多い悩みを、悩みの解消方法と一緒に見ていきましょう。

人間関係の問題

最近、学校などでも問題となっていますが、看護師の世界でも悩んでいる人は大勢います。あなたも職場の人間関係で悩んだことが一度はあるのではないでしょうか。

看護師は、仕事の際に看護師同士間だけで関わればいいわけではありません。看護を行う対象である患者さんや患者さんの家族、患者さんに対してともにかかわっていく医師や薬剤師、栄養士などの医療関係者、時には医療機器の業者さんともかかわっていかなければなりません。当然、かかわる人数が多くなればなるほど、人間関係は複雑化しますので、悩むことが多くなってしまうのではないでしょうか。

また、もちろん看護師間の人間関係に悩む場面も多いですよね。平成26年に行われた調査によると、男性看護師の人数(正看護師の准看護師の合計)は96845人、看護師の総数(正看護師と准看護師の合計)は1506380人人ということが分かりました。

出典:日本看護協会 看護統計資料

男性看護師の割合が増えてきていますが、看護師全体の約6.5%しか男性看護師はいません。依然として看護師の世界が「女性社会」ということが分かると思います。女性社会はなかなか難しいですよね。表面上では仲良くしていても裏では悪口を言っていたり、その人の状況や持ち物に嫉妬したり…と挙げればきりがありません。女性社会ということも、人間関係が複雑化する要因の一つであると言えるのではないでしょうか。

特定の人だけと人間関係に悩んでいる方も、職場全体の人間関係に悩んでいる方もいると思います。いくつか解決策を見ていきましょう。

解決策

特定の人とだけ人間関係に悩んでいる方は、まずはその人と距離を置くようにしましょう。とはいっても、同じ職場で働く以上、全くかかわらないということは難しいですので、情報交換や申し送りなどの必要最低限の場面でのみかかわるようにしてください。また、信頼できる友人に相談することで、あなたの気分は軽くなるかもしれません。距離をおいても人間関係が改善するのではなく、むしろ悪化するようであれば上司に相談しましょう。日勤帯は看護師の人数が多いのでうまくかかわることができるかもしれませんが、夜勤帯は2~4人と非常に少ない人数で看護を行うこととなります。もし、あなたが苦手とする人と夜勤を行うこととなると、非常にしんどい思いをするのではないでしょうか。

病棟全体の人間関係に悩んでいるのであれば、大きな病院に勤務している場合は病棟異動をするということも考えてみてください。ほかに病棟の無い場合や、病院全体の人間関係に悩んでいる場合は、転職することを検討してみてはいかがでしょうか。悩みが解決しないまま勤務を継続していると、精神的に疲れ切ってしまい、看護師の仕事自体が嫌になってしまうかもしれませんよ。

現場についていけない

特に新人看護師に多い悩みではないでしょうか。看護学校を卒業後、いきなり医療の現場へ「看護師」として就職することになるので、非常に多くのことを覚えていかなければなりません。所属する診療科によって得ることのできる知識や技術は異なりますが、早急に身に着けることを先輩看護師から求められるのではないでしょうか。

最初は軽症の患者さんの対応ですし、指導者の先輩がそばについてくれているので安心できます。しかし、1週間もすると一人で検温やケア、ナースコールの対応をしていかなければなりませんよね。毎日の業務の中で、学校で教科書で学んだことが通用しない場面ということも多々あります。

また、看護学生の時は重症の患者さんとかかわる機会はほとんどありませんが、看護師になると重症の患者さんや急変を起こした患者さんとのかかわりも必要となります。対応の方法や看護を学んでいかなくてはなりませんので、毎日があわただしく過ぎていってしまうのではないでしょうか。

個人の能力によって、目に見えて同期に差がついていることを実感することもあるのではないでしょうか。例えば、「他の同期は重症な患者さんの部屋持ちをしているのに、自分は軽症の患者さんの受け持ちしかしたことがない」ということや、同期の中で自分だけが夜勤に参加できていないなど、個人の能力で任される仕事にバラつきが出ることもあります。新卒看護師だけでなく、先輩看護師の中でもこのような仕事のばらつきが生じることもありますよね。

このような毎日が続くと、「私だけが周りについていくことができない」や、「同期の中で自分だけが遅れている」などの悩みを持つことにつながるのではないでしょうか。

解決策

仕事を始めて間もない頃や初めて行う業務の際は、誰でもできないことやわからないことばかりです。最初のうちはあまり考えないようにしましょう。不安に思う気持ちもわかりますが、不安なことばかりを考えていると、普段の表情にも出てきてしまいます。どんな処置をするにも不安そうな顔をしていると、患者さんはどう思うでしょうか。

また、仕事を覚えるペースや看護技術を習得するまでの期間は、個人によって異なります。どうしても周りの優秀な看護師と自分を比較してしまいがちだとは思いますが、自分のペースで確実に知識や技術を習得するようにしましょう。ほかの看護に追いつこうと焦って仕事を覚えていると、すべてのことが中途半端になってしまう可能性があります。中途半端になるよりは、ひとつずつ確実にできることを増やしていったほうが、自分の得意なことが分かり、自信が持てるようになるかもしれません。

私も1年目の時と転職した最初の1年は、「なんで自分はできないんだろう」と悩んだ時期もありました。その時、同期や指導者の先輩に相談したのですが、「周りから見ると、十分頑張っている」と言われて、自分だけが焦っているという状況に気が付くことができました。現場のペースについていけないと思ったときは、一人で考え込まずに、周りに相談してみてはいかがでしょうか。自分では気づくことができないことを教えてもらえるかもしれませんよ。

インシデントやアクシデントを起こしてしまう

看護師として勤務をしている人ならだれでも、インシデントやアクシデントを起こしたことがあるのではないでしょうか。起こさないほうがいいのですが、私たち看護師も人間ですので、完全になくすことは非常に難しいといえます。指さし呼称やダブルチェック、時にはトリプルチェックを行ってもミスを気付くことのできない場合や、自分一人の判断で行ったことが、結果として患者さんに悪影響を与えてしまったことなど、様々な状況でインシデントやアクシデントが起こりますよね。

これらのミスが生じて、何回もインシデントレポートやアクシデントレポートを書いていると、「自分は看護師に向いていないのではないだろうか…」と悩みの原因になることもあります。また、自分のミスを職場の上司に報告すると、上司や周りのスタッフからも責められているような気持になり、十分に自信が持てなくなることもあるのではないでしょうか。

解決策

インシデントやアクシデントを起こした場合は、まずはきちんと自分のミスということをみとめ、なぜそのようなことになってしまったのか考えるようにしましょう。自分でインシデントやアクシデントの原因を確認しておくことで、今後、同じようなミスをすることはなくなるはずです。

また、多くの病院で、過去に実際に起こったインシデントやアクシデントの内容を確認できるデータベースがあるのではないでしょうか。パソコン上で全病棟・全部門のインシデントやアクシデントを見ることのできる病院も多いです。時間のある時に、看護師の起こしたインシデントやアクシデントの内容を確認しておくようにしましょう。あらかじめ確認しておくことで、その人が起こしたミスを、自分が起こさないように注意しながら仕事を行うことができます。

2008年に行われた看護師の過重労働及び心身の疲労・ストレスの状態から医療事故に関連するリスク要因を明らかにした金子らの研究によると、看護師のエラー・ンニアミスのリスク要因として「超過勤務時間」「休憩時間」「仕事の負担度」「身体的ストレス」「仕事のコントロール」「仕事の適正度」「仕事の満足度」「心理的ストレス」「身体的ストレス」「不可逆性疲労」との関連が示されています。

出典:交替制勤務をしている病院勤務看護師のインシデント・・アクシデントに影響する要因 8ページ目

自分一人で解決することが難しいものもありますが、ストレスに関しては自分で解決することができるのではないでしょうか。

誰でもミスをすることはありますが、何度も同じミスを繰り返すことや、毎週のようにミスを起こしてはいけません。何度も同じミスを繰り返しているのであれば、あなたのやり方が悪いのかもしれません。ケアの手順や確認を行うタイミングを変更するようにしましょう。ほかのスタッフの行動を観察して、どのようにすればミスを起こさなくなるのか考えてみることもいいかもしれません。

もし、自分の体調が原因でインシデントやアクシデントが続いているのであれば、一度看護師を休むことも考えてください。最近は、看護師のミスにより、患者さんが死亡してしまうということもよく報道されています。小さなミスであればいいのですが、重大なミスを起こしてしまうと看護師免許を失うだけでなく、患者さんの命にもかかわってしまいます。

患者さんからの苦情やクレームへの対応

患者さんからの苦情やクレームに悩まされている看護師は、非常にたくさんいます。2013年に行われた調査によると、患者や家族からのクレームに対してストレスを「強く感じている」は26.2%と4分の1を超え、「少し感じている」50.1%を合わせると76.3%と4分の3を超えるということがわかりました。

出典:看護職員の労働実態調査「報告書」 56ページ目

同じ調査で勤続年数別にみると、「1年未満」11.3%、「1~3年未満」19.5%、「3~5年未満」23.8%、「25~30年未満」32.2%となり、勤続年数が増えるにつれて患者・家族のクレームに対応する機会も増えることが分かりました。

1年目の頃は患者さんからクレームを受けたとしても、自分一人で解決できないと感じれば先輩に報告し、対応をしてもらうことができます。しかし、経験年数が長くなるほど、後輩が受けたクレームの対応を行う必要があるので、経験年数が長くなるにつれて悩む方が増えるのではないでしょうか。

患者さんから受けるクレームは、様々な種類がありますよね。自分が何かミスをした場合はもちろんですが、時に看護師には非の無いことでクレームを受けることもあります。中には些細なことでも大声で怒鳴り散らす患者さんや、医師と看護師で対応を変える患者さんもいるため、対応に悩まされることも多いのではないでしょうか。

解決策

あなたの失敗に対して患者さんから苦情やクレームを受けた場合は、当たり前ですがまずは丁寧な謝罪をしましょう。患者さんも、あなたの成長を思って苦情を言ってくれているのではないでしょうか。患者さんの意見をしっかり受け止め、今後同じことがないよう注意しながら看護を行うようにしてください。

時に、患者さんから理不尽な意見を言われることがありますよね。「診察は自分を最優先にしてくれ」や「病院のシステムが気に入らない」などの、自分の力ではどうしようもないことに対し、何度もクレームを言われたという経験が一度はあるのではないでしょうか。大声を出して威圧してくる患者さんや、気に入らないことがあると手を挙げる患者さんなどもいますが、このような患者さんは「モンスターペイシェント」と呼ばれています。このようなタイプの患者さんは、非常に困りますよね。私自身も、何度もこのような患者さんに悩まされた経験があります。

このような患者さんとかかわったとき、まずは「相手の要求が理由のきちんとしているものか」ということを判断しましょう。どんなに大声で怒鳴られてあなたが嫌な思いをしたとしても、あなたに非があるのであればきちんと謝罪する必要があります。しかし、あなたには何も非がなく、理不尽な要求の場合には毅然とした対応をとる必要があります。例えば「診察を1番にしてほしい」と言われた際に、怒鳴られるのが怖い、仕事ができなくなってしまうなどの理由から、患者さんの要求にこたえてしまったとします。このようなタイプの患者さんは、何度も同じ要求を繰り返し、要求を聞いてくれる人と聞いてくれない人の区別を始めます。その際にも、「○○さんは聞いてくれたのに、なんであなたは聞いてくれないのか」と、さらに困った事態に発展してしまうのです。あいまいな受け答えをすることも避けたほうがいいでしょう。

「毅然とした対応」ということは、簡単そうに見えて非常に難しいですよね。とくにあなたが若かったり経験年数が短いのであれば、余計に対応が難しいと悩むことになると思います。もし、あなた自身で依然とした対応が難しいのであれば、遠慮せずに先輩看護師や上司に相談しましょう。あなたよりも経験年数が長い分、対応が難しい患者さんに対しても上手に対応してくれます。一人で悩んでいても解決しませんし、あなた自身にストレスが溜まってしまうので、とりあえず相談してみましょう。しかし、対応を任せきりにしてしまうのではなく、今後のためにもどのような対応をすればいいのか見ておきましょう。

あなたが先輩看護師の立場であるなら、後輩から対応を任されることが多いのではないでしょうか。このような患者さんとの対応のポイントは、「傾聴」と「共感」です。あなたが正論を繰り返し説明したとしても、絶対に納得してくれません。時間がかなり取られますしストレスがたまるとは思いますが、十分に相手の話を聞き、相手の心の奥にある「怒り」や「不安」などの感情に耳を傾けるようにしましょう。

いくら傾聴しても相手が一方的な要求を言うときや、どのように対応すればよいのか困った場合は、最後の手段として医師に報告・相談することが大切です。医師に対しても理不尽な要求をするのであれば、「医師の指示従わない」「ほかの患者さんに害を与える」などの理由で、強制的に退院させることができます。

一番困るのは「看護師には威圧的で、医師に対しては好意的」という患者さんです。医師が見ている前では穏やかで優しい患者像を演じ、医師がいなければ威圧的な対応をとるため、看護師の訴えを医師が把握することができません。理解してくれる医師なら看護師の意見を聞いてくれるのですが、中には看護師の意見に耳を傾けない医師もいるので、本当に困りますよね。この場合は、その患者さんの主治医ではなく、ほかの医師に相談するようにしてください。

まとめ

看護師が現場で悩むことの多いことをいくつかピックアップして紹介しました。あなたと同じような悩みはありましたか?解決策も記載しているので、困ったときは参考にしてみてください。

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