看護師の副業の実態と副業する前に絶対知っておくべき注意点

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看護師として働いている皆さんは、現在の給料に満足できていますか?看護師の給料は一般的には高いといわれています。しかし、仕事はとてもハードですので、仕事内容と給料が見合っていないと感じる方も多いですよね。また、いただく給料だけで生活はできるとしても、「もう少し給料が多ければいいな」と思うことがあるのではないでしょうか。

もう少し給料がほしいと感じたときや家庭の事情などの理由で、「副業」を考えたことはありますか?基本的に副業は禁止されている施設が多いと思いますが、副業を行っている方もいます。看護師の副業の実態や看護師が副業を行う際、どんなことに気を付ければいいのかなどを見ていきましょう。

看護師の副業の実態

日本看護協会が2013年に行った調査によると、正規職員(産休、育児・介護など休業中を除く)について、給与総月額に対する全体としての満足度は、「満足」4.4%、「やや満足」21.1%であり、一方、「やや不満」31.9%、「不満」34.9%ということが分かりました。

出典:2012年 病院勤務の看護職の賃金に関する調査 報告書 162ページ目

全体の約67%もの方が給料に対して不満に感じているということが分かりますね。皆さんの中にも、現在の給料に満足していない方がたくさんいるのではないでしょうか。続いて副業に関して調べてみましょう。

リクルートが2017年1月に一般企業2000社に対して行ったアンケートによると、兼業・副業を容認・推進している企業は全体の22.9%(※正社員を対象とした調査結果)ということが分かりました。

出典:兼業・副業に対する企業の意識調査 リクルート 1ページ目

この結果から分かるように、副業はあまり一般的ではありません。

皆さんの職場に副業を行っている看護師の方はいますか?私が以前勤務していた病院には、副業として私の勤務していた病院に勤務していた方が一人だけいました。しかし、あまり副業を許可している施設はありません。では、なぜ看護師は副業が許可されていないことが多いのでしょうか。いくつか考えられることを紹介します。

個人情報が流出する可能性

看護師には「守秘義務」というものがありますよね。患者さんの名前や疾患名、治療法などの個人情報などの院内で知りえた情報を外部に漏らしてはいけません。患者さんの情報を病院外で話したりすることは絶対にいけません。

しかし、同僚の看護師との仕事からの帰り道や食事をしているときなど、つい患者さんの情報を話してしまったということもあるのではないでしょうか。もし、看護師がほかの病院で副業として看護師業務を行たった場合、副業先で患者さんの個人情報を話してしまうと情報漏洩となります。また、個人情報だけでなく病院の内部事情まで漏洩してしまうこととなってしまいますよね。

患者さんの個人情報や病院の内部事情などが漏洩してしまうことなど、看護師の副業は病院側のデメリットしかありません。そのため、看護師の副業を禁止している施設は多くなっています。

遅刻や欠勤につながる可能性

看護師の仕事はとてもハードですよね。常勤として病院に勤務しているのであれば、毎日のように残業がありますし、月に4~5回(三交代であれば6~10回)程度の夜勤をこなさなければなりません。また、シフト制で勤務を行うため休みは不定期です。連休がない月もあり、なかなか疲れが取れないということも多いのではないでしょうか。

看護師が副業を行う場合、勤務している病院のシフトの休みの日に合わせて副業を行う必要があります。ただでさえ休みが週に1回~2回しかないのに、その休みをつぶして副業を行うとなると、さらに身体的にも精神的にも疲労してしまいますよね。疲れが取れないことで遅刻や欠勤をしてしまう可能性もありますし、疲れから体調不良を引き起こしてしまうことも考えられます。勤務している施設にも副業を行う施設にも迷惑をかけてしまうこととなりますよね。

急に欠勤してしまうと必要な人員の確保ができず、患者さんやほかのスタッフに迷惑が掛かります。もし副業を行うのであれば、体調管理をしっかりと行い、勤務先にも副業先にも迷惑が掛からないようにしなければなりません。

また、疲れから仕事中にミスを引き起こす可能性も高くなります。少しのミスで患者さんの状態に影響することもありますので、副業はしないほうがいいでしょう。

公務員扱いであるため

国立病院や市立病院、県立病院などに勤務している方がいると思いますが、これらの病院で勤務している方は公務員扱いをされていませんか?病院に勤務している看護師が公務員扱いとなる場合、地方公務員となります。地方公務員に関しての法律に「地方公務員法」というものがあり、この中で地方公務員の副業に関して次のように記されています。

営利企業等の従事制限

第三八条

職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。

出典:地方行員法 第三章 職員に適用される基準 第六節 服務 第三八条

難しい内容ですが、簡単に言うと「任命権者の許可がなければ、基本的に副業できない」ということでしょうか。地方公務員法で定められていますので、もし規則を破って副業をしていることが勤務先に知られてしまうと問題となることがあります。

地方公務員扱いの方で副業をしたいと考えている方は、必ず勤務先に確認をとるようにしてくださいね。

勤務先と副業先の規則や手順などを混同しないようにするため

病院や施設によって、規則や使用している物品や物品の使用手順、医療行為の手順などは少しずつ異なりますよね。転職を経験したことのある方の場合、新しい勤務先での規則や手順に慣れるまでに時間がかかったという方もいるのではないでしょうか。

看護師として働きながらほかの病院や医療施設で勤務する場合、両方の施設の規則や手順を頭に入れておかなければなりません。一つの施設でさえ覚えることが大変なのに、同時にもう一つの施設のことも覚えることは非常に大変ですよね。

両方の規則や手順を頭に入れたつもりでも、時には違う方の規則や手順と勤務先の規則や手順が混ざってしまうかもしれません。患者さんが混乱する原因となりますし、新人看護師に誤った知識を与えてしまう可能性がありますよね。

副業を行う前に注意すること

勤務先に副業の許可を得て副業を行うこととなった場合、以下のことに注意して副業先を選ぶようにしましょう。

勤務先から遠いこと

まず、勤務先から遠い場所を選ぶようにしましょう。勤務先から近い場所で副業を行うと、同僚の看護師や同じ職場の方、患者さんに副業をしている姿を見られる可能性があります。勤務先に内緒で副業を行っている場合、同僚や患者さんにみられて勤務先にばれてしまうということがあるようです。また、副業について勤務先に許可をとっていたとしても、勤務先の全員があなたの副業に関して知っているわけではありません。あなたの副業をしている姿を見た人から噂が広がるということも考えられます。

なるべく勤務先から遠い場所で副業を探すほうがいいでしょう。

勤務先に迷惑をかけないところ

当たり前のことですが、勤務先に迷惑が掛からないところを選ぶようにしましょう。まず、勤務先の仕事をきちんとこなすことができなければなりません。「副業先の仕事があるから勉強会に参加できない」や「夜勤明けで副業を行うから、残業はできない」と言ったことのないようにしましょう。

また、勤務先が第一ですので、理解の得られる副業先を探すようにしてくださいね。

住民税の請求が勤務先にわからないようにする

勤務先に許可を得て副業を行っているのであればいいのですが、かくして副業を行っている場合、住民税の支払いは注意してください。住民税の支払い方法に注意をしなければ、すぐに勤務先に知られてしまうこととなります。

副業を行う場合、確定申告は自分で行わなければなりません。副業での収入が1年間に20万円を超す場合に確定申告をする必要があります。また、住民税には「普通徴収」と「特別徴収」の2種類がありますが、職場に知られないようにするためには「普通徴収」を選択するようにし、自分で直接住民税の支払いをするようにしましょう。

看護師が行っている副業の例

看護師が副業を行うことはとても大変ですし、職場の理解を得られなければなりません。では、看護師はどのような副業を行うことが多いのか見ていきましょう。

夜勤専従として働く

皆さんの勤務している病院に、夜勤専従として勤務をしている方はいませんか?言葉の通り夜勤だけを行う勤務方法のことです。常勤のスタッフだけでは夜勤の人員を確保できない施設や、パートの看護師で夜勤を行うような施設もあり、急性期の病院よりも民間の病院や福祉施設などで導入されていることが多いのではないでしょうか。

夜勤専従としてパートで働く場合、常勤の夜勤専従者のように頻繁に夜勤を行う必要はありません。勤務先との調整が必要ですが、月に2~4回程度勤務するだけでもいい施設が多いです。夜勤専従のパートを副業として選ぶ場合、勤務先の休みの日程に合わせて、あるいは勤務先の休み希望に合わせて副業先の夜勤希望を出します。

私の勤務していた病院で副業として夜勤専従のパートを行っていた方は、勤務先の夜勤明けの日に副業の夜勤を行っていました。連続勤務は体力がなければ難しいと思いますが、二連休や2連休に合わせての副業であればいいかも入れません。

しかし、日勤終わりで夜勤の予定を立てるということはやめましょう。予定通りに日勤が終わらず、夜勤に間に合わないことがあるかもしれません。

単発の仕事

単発での看護の仕事というのは、地域の献血ルームや週末やイベント時の看護業務です。地域の献血ルームや健診センターなどでは、継続しての勤務ではなく単発で看護師の募集を行っているところがあります。

看護師の仕事は体力を非常に使いますが、採血だけであれば体力をあまり使わなくてすみますので、勤務先に影響が出ることは少ないのではないでしょうか。健診センターで看護師が行う仕事も、採血や血圧測定、腹囲測定などの簡単な業務が中心ですので、働きやすいと思います。

看護師が必要なイベントには、スポーツ大会やコンサートなどがあります。これらの看護師の仕事は、スポーツ中にけがをした人への対応や、体調不良者への対応などがほとんどで、場合によっては看護師の出番が一度もないということもあるようです。これらの募集は週末や長期休暇などに集中して募集されることが多いので、定期的に働くことは難しいかもしれません。

また、社員旅行や部活の合宿、修学旅行などに同行する「ツアーナース」という仕事もあります。勤務先のまとまった休みの時に働くことができますし、同僚や患者さんと合う可能性も非常に少ないのでいいですよね。仕事ではありますが、観光地に同行できる可能性もあるため、非常に人気の高い仕事のようです。この仕事も定期的に募集があるわけではなく、旅行シーズンに募集されていることが多いので、気になった方は探してみてはいかがでしょうか。

飲食店で働く

看護師の仕事以外に飲食店での副業も人気が高いようです。看護師として副業を行う場合、半日だけの勤務はあまりなく、8時間以上の勤務を行わなければなりません。また、非常に体力を使うため、勤務先と副業先の両立が難しくなるということもあります。

飲食店の場合、3時間程度の短時間だけのアルバイトの募集も行っているようです。また、夜間のアルバイトの募集を行っているところもありますよね。そのため、日勤終了後の夜21時からなど、時間に余裕をもって飲食店で働くことができるのではないでしょうか。

勤務先も副業先も看護師としての業務であれば体力的にも精神的にも疲れてしまいますが、副業先が飲食店であれば大変かもしれませんが息抜きになるかもしれませんね。

まとめ

看護師の副業について紹介しました。看護師として働きながら副業を探している方は、注意点を気にして探すようにしましょう。副業を希望する理由は人それぞれですが、まずは勤務先の許可を得るようにしてください。勤務先の許可を得ずに副業を行う際は、できるだけほかの人に見つからない場所で働くようにしてくださいね。

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