看護師って辛い?経験年数による仕事の辛さと対処法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

看護師として活躍されている方は、看護師になる前は「人の役に立ちたい」や「毎日頑張って働いていこう」という気持ちだったのではないでしょうか。また、現在看護師を目指して勉強している方は、「患者さんに信頼される看護師になりたい」などの目標を持っていることと思います。

しかし、実際に病院や医療施設に勤務して看護師の仕事が開始となると、自分が考えていた以上につらいことがあるのではないでしょうか。時には「自分一人だけがこんなにつらい思いをしているのではないか」と考えてしまうこともあるかもしれません。人によってつらいと感じる状況は様々ですが、みんなはどんな状況の時に「つらい」と感じるのかいくつか紹介します。現在つらいことがある方や、これから看護師になろうと考えている方は、参考にしてくださいね。また、看護師の経験年数によってもつらいと感じる状況は異なります。ほかの世代の看護師がつらいと感じている状況を知り、他の看護師のことも考えて看護を行うようにしましょう。

看護学生にとってつらいと感じること

まず、看護学生が「つらい」と感じていることについてみていきましょう。現在看護学生の方は共感できると思います。また、看護学生を指導している立場の看護師は、看護学生時代に感じていたことを思い出して看護学生とかかわるようにしてくださいね。

実習で学生指導の看護師から冷たい態度をとられる

まず、学生の方がもっともつらいと感じるのは「臨地実習で学生指導の看護師から冷たい態度をとられる」ということではないでしょうか。普段の学生生活の時は教師から知識や技術を学びますが、臨地実習の際には教師の指導だけではありません。実習先の看護師からの指導も必要となります。

学生指導の看護師は丁寧に学生の指導を行ってくれる場合が多いですが、中には学生に対し冷たい態度をとる指導者もいます。学生指導の看護師は、知識も技術もほとんどない学生の指導でストレスがたまるでしょうし、自分も患者さんの看護を行いながら学生の指導を行うということは非常に大変だと思います。しかし、どんな理由があっても「厳しい態度」ではなく「冷たい態度」をとられると、指導を受けている側はつらいですよね。

私自身、学生時代に多くの看護師に指導してもらいました。丁寧な指導や厳しい指導を行う学生指導の看護師が多かったですが、中には冷たい態度を学生にとる指導者もいました。一番つらかったのは、「私は好きで学生指導をしているのではない。邪魔しないで」と言われたことです。現在実習でつらい思いをしている学生の方は多いと思いますが、あなただけではなく、みんなが同じような経験をしていると思います。負けずに実習を乗り切るようにしてくださいね。学生指導の看護師は、「厳しい指導」と「冷たい指導」を混同しないようにしましょう。

学ぶ量が多くて授業についていくことができない

看護大学の場合は4年間で、看護専門学校の場合は3年間で、看護師になるために必要な知識や技術を学びます。しかし、限られた時間で多くのことを学ばなければなりませんので、授業についていけずにつらいと感じることもあるかもしれません。特に、看護専門学校の場合は3年間しかありませんし、3年生の5月頃からは臨地実習が8クール(1クール:3週間)連続で行われる中で、帰校日(週に1回)には学校での授業を受ける必要があります。さらに、帰校日にテストが行われることもあり、実習記録・学習・テスト勉強を同時にこなすという状況にもなります。中には睡眠を満足にとれず、つらいと感じる方もいるかもしれません。

この状況をつらいと感じているのはあなただけではありません。周りの看護学生も、現在看護師として働いている人も、ほとんどの方が同じような経験をしています。一人で悩まずに、同級生に相談してみるようにしましょう。また、少しの工夫を行うことで、要領よく勉強も実習もこなすことができるかもしれませんよ。

新人看護師にとってつらいと感じること

辛い学生時代が終わって「やっと看護師!」と思っても、新たに「つらい」と感じることがでます。どのようなことがあるのか見ていきましょう。また、新人看護師と関わることのある看護師は、「新人看護師の頃は自分もこうだった」と思い出してみてはいかがでしょうか。

患者さんを看取ること

新人看護師にとって最もつらいと感じることは、患者さんを看取ることではないでしょうか。看護師になって、初めて人の死を経験するという方も少なくないはずです。平成18年に新人看護師を対象に行われた調査の中でも、「これまでの人生の中で、死別体験をしたことがなく、実習でも経験したことがない新卒看護師が、初めて体験する看取りの看護に戸惑いを覚えていた。また、患者が最後の最後まで苦しんでいる様子や、複数の患者の死を目の当たりにして、ショックを受け、周りのことが見えなくなってしまった現状が語られた」とありました。

出典:新卒看護師が入職後3か月までに感じるストレスと望まれる支援 4ページ目

何度看取りの看護を行っても慣れることはありませんが、特に新人看護師にとって患者さんの看取りはつらいと感じますよね。最初は涙が出ると思いますが、次第に先輩看護師のように患者さんや患者さんの家族に寄り添った看取りを行うことができるようになりますので、先輩看護師の行動や態度、表情などを見ておくようにしましょう。先輩看護師は、見酉の看護を行ってショックを受けている新人看護師へのフォローを忘れないようにしてくださいね。

先輩看護師からの過度の期待

学生時代に多くのことを学んでいるとはいえ、新人看護師にできる看護の内容は限られていますよね。バイタルサインの測定やコミュニケーションをとることはできたとしても、医療行為や入院・退院の準備の仕方、カルテの記入方法などは病院ごとに異なりますので、学生時代には習っていません。そのため、多くのことを就職したのちに先輩看護師から学ぶこととなります。

しかし、最初からなんでも先輩看護師のようにこなすことは難しいですよね。特に、多くのケアや処置を同時に行うことは非常に難しいと思います。しかし、先輩看護師からは「これくらいできて当然」という雰囲気を出されることがありますよね。この時に「つらい」と感じる方も多いのではないでしょうか。

新人看護師の方は、患者さんに迷惑をかけないように自分のできる範囲で無理のない看護やケアを行うようにしましょう。先輩看護師は、自分が新人看護師だった時を思い出して、過度な期待をしないようにしてくださいね。

先輩看護師にとってつらいと感じること

新人看護師時代につらい思いをすることがたくさんありますが、先輩看護師になってもつらいと感じる状況が多々あります。どのようなことに対してつらいと感じることがあるのか見ていきましょう。

新人看護師や後輩看護師、看護学生への指導の難しさ

看護師としての勤務が2年目以上となると、新人看護師や後輩看護師、看護学生への指導を行う立場となります。自分が先輩看護師にしていただいたように指導を行おうとされている方が多いのではないでしょうか。しかし、人に指導を行うことは考えている以上に難しいですよね。自分では伝わりやすいと考えて指導を行っていたとしても、なかなか理解してもらえないことも多いのではないでしょうか。また、指導を行う対象の方との年齢が空いているほど、指導をしづらいと感じると思います。

ひとりひとりが知識や理解度に差があります。そのため、指導する際はその方の個別性を理解して指導を行うようにしましょう。また、普段からコミュニケーションをとるようにし、良好な関係を築くようにしたほうがいいかもしれません。

看護以外の役割が多くなる

病院に勤務している看護師の場合、仕事は看護業務だけを行っていればいいわけではありません。委員会や係の仕事、プリセプターとしての新人教育なども行わなければなりませんよね。新人看護師の時は係の活動は行ったとしてもあまり重要でない役割ですし、委員会や指導を行うことはありません。そのため、看護業務に専念することができます。しかし、仕事に慣れてきた3年目の頃からは委員会や係、指導など、責任のある仕事を任されるようになりますよね。また、徐々に重症の患者さんの担当を任されることにもなります。しかし、これらの仕事を業務時間内に行うことはできません。そのため、毎日遅くまで残業をして、多くの仕事を行わなければならないという状況となり、「つらい」と感じるのではないでしょうか。

ひとりですべての仕事を抱えていると、あなたに多くの負担がかかることとなります。そのため、他の人に手伝ってもらえることは手伝ってもらうようにし、一人ですべてを抱えないようにしましょう。また、同じ病棟内で多くの仕事を抱えているスタッフがいる場合は、少しでも負担が少なくなるように協力するようにしましょう。

ベテラン看護師にとってつらいと感じること

ベテラン看護師になると、ベテランならではのつらさがあります。ベテラン看護師の方はどのようなことをつらいと感じているのか見ていきましょう。

年齢とともに体力がなくなってきた

看護師の仕事はとても忙しく、その日の受け持ち患者さんのケアを行いながらナースコールをとり、排泄介助や車いすの移乗介助を行い…と、体力がいる仕事ですよね。座ることなく常に走り回り、急変などがあって特に忙しい日の場合は休憩さえ満足にとることができません。また、月に複数回の夜勤もこなす必要があります。

常勤看護師として病棟に勤務している以上、ベテラン看護師だからといって患者さんの介助をすることや夜勤業務が免除されるということはありません。昔は問題なくこなせた業務も、年齢とともに「つらい」と感じるようになるのではないでしょうか。また、中には病気やけがなどで大変な思いをしながら看護師として働いている方もいるかもしれません。

若い看護師と同じように仕事をこなすことは大変です。無理はせずに、後輩看護師の協力を得ながら自分の体力の範囲で仕事を行うようにしましょう。また、夜勤の無い職場や、患者さんへの介助量が少ない職場への転職を行うこともいいかもしれません。

難しい患者さんの対応を任される

患者さんの多くは自分の病気やけがなどの治療のために、病院の規則に沿って入院生活や通院治療を行っています。ほかの患者さんに迷惑をかけることなく、自分の治療に専念していますよね。しかし、中には「モンスターペイシェント」と呼ばれる患者さんもいます。ほかの患者さんの治療を邪魔したり看護師などの医療スタッフに暴言・暴力をふるう、看護師の指示を聞かずに好き勝手するなど、他の患者さんにも医療スタッフにも迷惑をかけるため、非常に迷惑な存在ですよね。しかし、このような患者さんに対しても毅然とした態度で接しなければなりません。

若い看護師や経験の浅い看護師の場合、このような対応の難しい患者さんに対して、毅然とした態度で接することは非常に難しいです。また、患者さんも若い看護師や経験の浅い看護師には高圧的な態度をとるため、対応が難しくなります。そのため、モンスターペイシェントのような対応の難しい患者さんの対応は、ベテラン看護師に任されることが多くなるのではないでしょうか。

このような対応の難しい患者さんの対応を任されることは非常につらいですよね。多くの時間がとられますし、体力的にも精神的にも非常に疲れてしまいます。自分一人で対応を行うことが難しいと判断した場合は、あなたより上の立場の看護師や医師の協力を得るようにしましょう。また、自分の担当の患者さんの対応は後輩看護師に任し、他の患者さんに迷惑が掛からないようにすることも大切です。

まとめ

看護師が「つらい」と感じている状況について、看護師の立場別に2つずつ紹介しました。看護師として働いていると、「つらい」と感じる状況が非常にたくさんあります。つらいと感じているのはあなただけではなくほかの看護師も一緒ですので、一人で悩まずに周りの看護師に相談するようにしましょう。また、周りのスタッフがつらいと感じている状況である場合、少しでも負担が減るように協力するようにしてくださいね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る