働きながらできる!通信制学校で看護師の資格を取得する方法

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准看護師から正看護師の資格を取得する場合、准看護師の資格を取得してから様々な条件を満たすことで正看護師の国家試験受験資格を得ることができます。正看護師の国家試験受験資格を取得するために、通信制の学校で学ぶという方法があるということをご存知でしょうか。

通信制の学校で学ぶ期間や、どのようなことを学ぶ必要があるのか紹介します。准看護師から正看護師になりたいと考えている方は、参考にしてくださいね。

【准看護師から正看護師になる方法】

准看護師から正看護師の国家試験を受験する方法がいくつかあるということをご存知でしょうか。どのような方法があるのか見ていきましょう。

衛生看護科を卒業後に准看護師免許を取得してから2年間学ぶ

この方法は、最短で看護師の国家試験受験資格を取得することができます。まず、高等学校衛生看護科で3年間学び、准看護師の資格を取得します。その後、看護専門学校や看護短期大学で2年間学ぶことで、正看護師の国家試験の受験資格を得ることが可能です。

准看護師養成学校を卒業後に実務経験を積み、看護師養成学校に進学する

まず、准看護師養成学校に2年間通い、准看護師の試験に合格する必要があります。准看護師の資格を取得後、准看護師として3年間実務経験を積み、看護師養成学校で2年間学ぶことで、正看護師の国家試験の受験資格を得ることが可能です。

准看護師養成学校を卒業後、看護師養成学校に進学する

この方法を選択する場合、「高校を卒業していること」が条件となります。高校を卒業していれば、准看護師の資格取得後に実務経験が必要ありません。准看護師の免許取得後に看護師養成学校で2年間学ぶことで、正看護師の国家試験の受験資格を得ることができます。

准看護師養成学校を卒業後に実務経験を積み、通信制の学校で学ぶ

准看護師養成学校に2年間通い、准看護師として10年間実務経験を積む必要があります。その後、通信制の看護師養成学校で2年間学ぶことで、正看護師の国家試験の受験資格を得ることができます。

出典:日本看護協会 准看護師制度について 制度の概要

【通信制の看護学校とは】

10年以上の経験を有する准看護師が正看護師の資格を取得することを目的として、2004年度から通信制による教育が開始となりました。2017年6月現在、全国で16か所の学校が通信制による教育を採用しています。

出典:日本看護協会 生涯学習支援

通信制の学校の募集要項は学校によって異なりますが、「准看護師としての実務経験10年以上」ということに関してはどの学校も共通です。そのほかは「施設長等の推薦」が必要となることや、入学試験に小論文が必要となることもあります。

全日制の正看護師養成学校の場合、平日の決められた時間に学校に通い、正看護師になるための勉強や実習を行う必要があります。しかし、通信制の場合、学校に通う必要はほとんどありません。自宅での自己学習が基本となるのです。そのため、仕事を続けながら通信制の学校で学び、正看護師の国家試験受験資格を得ることができます。通学時間はありませんし、授業時間が決まっているわけでもありません。そのため、自分の好きな時間にテキストを使用して学習できます。時間の有効活用を行うことができますね。

現在は准看護師としての実務が10年以上なければ通信制の学校に通うことはできませんが、2018年4月入学の学生より、実務経験7年以上で通信制の学校に通うことができるようになります。実務経験の期間が短縮されるため、今後はさらに通信制の学校で学ぶ准看護師の方が増えるかもしれませんね。

【通信制の学校で学ぶ内容】

通信制の学校での学習方法は、一般的な学校とは学習方法が大きく異なります。どのように単位を取得し、臨地実習を行っていくのか見ていきましょう。

〈通信制で学ぶ分野〉

  • 基礎分野:「科学的思考の基盤」「人間と生活・社会の理解」
  • 専門基礎分野:「人体の構造と機能」「疾病の成り立ちと回復の促進」「健康支援と社会的制度」
  • 専門分野:「基礎看護学」「基礎看護学実習」「成人看護学」「老年看護学」「小児看護学」「母性看護学」「精神看護学」「成人看護学実習」「老年看護学実習」「小児看護学実習」「母性看護学実習」「精神看護学実習」
  • 統合分野:「在宅看護論」「看護の統合と実践」「在宅看護論実習」「統合実習」

出典:日本医労連 省令改正の内容と2年課程通信制の概要 3ページ目

これらの内容を2年間で学び、2年目は実習で単位の取得が必要となります。

〈単位取得〉

テキストで学習

まず、必要な知識を学習するために、テキストや教材を使用して自己学習を行います。学校に通う必要はなく、すべて自宅学習となります。自宅学習ですので、自分で勉強時間を設定し、毎日継続して学習を続けていくことが大切です。正看護師の国家試験の受験資格を得るために必要な科目の全65単位(2180時間)を決められた期間で取得する必要がありますので、計画的に学習しましょう。

印刷教材だけでなく、最近はeラーニングでの学習や、ビデオ講義を受けることもできるようになっています。

レポート提出

自宅で学ぶだけでは、知識が身に付いたかどうかの判断ができませんし、本当に学習したのかどうかということもわかりません。そのため、レポートを提出する必要があるのです。学校から出されたテーマに沿ってレポートを作成し、完成したレポートを学校に郵送します。その後、担当の教師が添削指導を行うことで、自分の知識を確認することができるのです。

働きながら家庭での役割を果たし、自己学習をこなす中で複数のレポートを作成する必要がありますので、「非常に大変」と感じる方が多いようです。

単位認定試験

レポートを提出しただけでは単位を取得することはできません。通学生の学校の場合、単位を取得するために学校で試験を受け、合格点以上の点数を取る必要があります。通信制の場合も同様で、学校に登校して単位認定試験を受ける必要があるのです。単位認定試験を受けるためには、レポートを提出し合格する必要がありますので、計画的に学習しレポートを作成することが大切です。

スクーリング(面接授業)

全ての学習を自宅で行うのではなく、通学生の学校と同じように通学して、教師と対面して授業を受ける必要があります。自分で学んだ知識と技術能力の統合を図るもので、一般的な授業と同じと考えることができます。

〈臨地実習〉

以前は通信制の場合も臨地実習が必要でしたが、現在は紙上事例演習・病院見学実習・面接授業の3種類に変更され、学生が学習しやすいようになっています。

紙上事例演習

通学制の学校とは異なり、通信制の学校は何日も連続して臨地実習を行うことはありません。そのため、担当の患者さんに対して看護展開を行うこともないのです。代わりに、ペーパーペイシェント(文章で示された架空の患者)について、看護展開のレポートを作成する必要があります。この紙上事例演習の際は通学が必要ではなく、通信学習で行うことができるようです。

レポート数は7つの専門分野ごとに3事例程度(計21事例程度)作成する必要がありますが、具体的な数は各養成所が決定することとなっています。

病院での見学実習

通学制の看護学校と同様、通信制の場合も病院での臨地実習に参加する必要があります。通学生の看護学校の場合、実習を行う病院は病院が指定し、同じ実習グループの学生が同じ施設で実習を行うと思います。しかし、通信制の場合は、学生の希望に沿って時期や場所に配慮することが定められているため、学校や病院の許可があれば自分で実習を行う病院を選択することもできます。

原則として自分が勤務している病院で実習を行うことはできません。しかし、近くに実習指定病院がないなどの場合、違う病棟であれば実習が認められることもあるようです。専門分野ごとに2日間見学実習に参加する必要があります。

面接授業

准看護師として10年以上の経験があるため、通学生の学校のように集中的な実習は必要藍とされています。しかし、実践の能力の統合化を図るために、面接授業を行います。

【通信制のメリット・デメリット】

通信制の学校で正看護師の資格を取得する際、どのようなメリットとデメリットがあるのか紹介します。

〈メリット〉

仕事をしながら学ぶことができる

通学制の学校で学ぶ場合、決まった日時に学校に行く必要があります。そのため、常勤として勤務しながら学校に通うことは難しく、仕事を行うのであればパートや夜勤専従に働き方を変更することが必要です。しかし、通信制の場合はスクーリングや見学実習、単位認定試験などの限られた日のみ学校に行けばよいため、仕事を継続しながら学ぶことが可能です。

自分の空いている時間を有効活用して、自己学習やレポートの作成ができるため、家庭と仕事、勉強を両立することができるのではないでしょうか。

学費が安い

通学制の看護学校に通う場合、公立であれば3年間で150万円程度の学費で済みますが、私立だと3年間で500万円以上必要な学校もあります。金銭的に余裕がない場合、高額な学費を払うことができませんし、常勤として仕事を行うことができないため、学費を稼ぐことは非常に難しいですよね。

通信制の学校の場合、2年間で約100万円程度の学費で済むようです。学費が気になって正看護師の免許取得を躊躇している方は、通信制の学校で学ぶといいのではないでしょうか。

また、日本看護協会は通信制の学校へ進学した方を対象とした奨学金制度を設けています。①日本看護協会の会員であること、②看護師学校養成所2年課程(通信制)に在籍していること、という2つの条件を満たせば、奨学金の申し込みを行うことができます。貸与期間は在学中の1年間又は2年間で、年額36万円又は48万円を無利息で1年ごとに貸与されます。しかし、奨学生の採用枠には制限があり、2017年度は2年間貸与者200名、1年間貸与者は若干名となっているため、奨学金制度を利用したいと考えている場合は書類に不備がないよう、期日内に提出するようにしましょう。貸与された奨学金は、採取貸与年の翌年の10月から返還を開始し、4年以内に一括又は割賦により全額を返金しなければなりません。

出典:看護師学校養成所2年課程(通信制)進学者に対する奨学金 募集要項

〈デメリット〉

勉強を行うために自主性が求められる

授業を受けているときや実習に参加した時など、自分の中に疑問点が出てくることはありませんか?通学制の学校に通っている場合、疑問が生じればすぐに担当の教師に確認し、理解を深めることができます。しかし、通信制の学校の場合、教師は近くにいません。そのため、疑問が生じた場合は自分で解決していかなければなりません。

また、通学制の学校であれば決まった時間に決まった授業を受けることができます。しかし、通信制の場合は勉強の時間が全く決まっていません。すべて自分で時間の管理をし、勉強したりレポートを作成する必要があるのです。

自分で時間の管理をすることができない場合、スムーズに単位の取得ができないこともありますので、しっかり自分で時間の管理を行うようにしましょう。

すべて在宅で学ぶことができるわけではない

通信制だからと言って、全く学校に通う必要がないわけではありません。面接授業や認定試験を受ける際は学校に行かなければなりませんし、病院見学実習の時は病院に行く必要があります。特に2年目は見学実習を集中的に行う必要があるため、勤務をしながら通信制で学んでいる場合は、勤務先の理解や協力が必要です。

通信制の学校は日本全国に16校しかないため、住んでいる場所の近くに通信制の学校がないという方も多いと思います。その場合、できれば単位認定試験等が学校以外の会場でも開催されている学校を選ぶようにしましょう。通学の負担が経験されますよ。

【通信制を採用している学校例】

2017年6月現在、通信制を採用している学校は以下の通りです。気になった方は募集要項の確認や資料請求をしてみてはいかがでしょうか。

・札幌医学技術福祉歯科専門学校(北海道)

http://www.nishino-g.ac.jp/syogai/kango/

・東北福祉看護学校(宮城県)

http://tohoku-kango.com/

・国際メディカルテクノロジー専門学校(福島県)

http://tsushin.i-medical.jp/

・マロニエ医療福祉専門学校(栃木県)

http://www.maronie.jp/kango_tsushin/support/index.html

・上尾中央看護専門学校(埼玉県)

http://www.ageo.org/

・深谷大里看護専門学校(埼玉県)

http://fukaya-kango.ac.jp/index.html

・東京衛生学園専門学校(東京都)

http://www.teg.ac.jp/cc/

・弥富看護学校(愛知県)

http://www.yatomi-nursing.jp/

・大阪府病院協会看護専門学校(大阪府)

http://daibyokyo.ac.jp/

・大阪保健福祉専門学校(大阪府)

http://cd.ochw.ac.jp/

・神戸常盤大学短期大学部(兵庫県)

http://www.kobe-tokiwa.ac.jp/univ/index.html

・日本医療学園付属東亜看護学院(山口県)

http://kango.jma.ac.jp/

・穴吹医療大学校(香川県)

http://www.anabuki-college.net/amk/

・福岡看護専門学校(福岡県)

http://www.fukuoka-kango.jp/

・麻生看護大学校(福岡県)

http://www.asojuku.ac.jp/iizuka/

・鹿児島中央看護専門学校(鹿児島県)

http://www.kachukan.ac.jp/

出典:日本看護協会 看護師学校養成所2年課程通信制

https://www.nurse.or.jp/nursing/education/tushin/

【まとめ】

正看護師の受験資格を得るための、通信制の教育について紹介しました。自分の時間を有効に活用できる反面、自分で勉強の管理を行う必要があります。また、計画的に勉強しレポートを提出しなければ進級や卒業をすることもできませんので、時間の管理を自分できちんと行うようにしましょう。

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