実際の看護師の転職理由と面接時に答えるオススメの転職理由

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

皆さんの中に転職を経験したことがある方や、転職を検討している方はいませんか?現在、看護師の求人を出している病院や医療施設等は多く、非常に転職しやすい状況といえます。転職を経験したことがある方の中には、面接を受ける前に採用となった方もいるかもしれません。

しかし、人気のある病院や採用枠に対して募集が多かった場合などは、履歴書の内容や面接の対応が重要となります。中でも、「転職理由」を伝える際に失敗してしまうと、他の内容がどんなに良くても不採用となってしまう可能性もあるのです。

看護師が考える実際の転職理由や、面接のときに言ってはならない転職理由、おすすめの転職理由などの例を紹介しますので、転職を行うときの参考にしてくださいね。

【実際の転職理由】

平成22年から平成23年にかけて行われた調査によると、これまでに勤務先を退職した回数(看護職としての業務に限る)が「1回」26.5%、「2回」16.0%、「3回」9.0%「4回以上」7.4%いるということが分かりました。

出典:看護職員就業状況等実態調査結果 7ページ目

多くの方が何らかの原因で職場を退職した経験があるということが分かります。で、どのような理由で職場を退職することになったのでしょうか。同じ調査に「他施設で看護職員として働きたい理由(3つまで回答可)」というものがありました。回答者の多い理由を見ていきましょう。

出典:看護職員就業状況等実態調査結果 16ページ目

他施設への興味(34.1%)

皆さんは現在勤務している施設でない施設に興味を持ったことはありませんか?近くに新しい病院がオープンしたり新しい診療科ができたりすると自然に興味が出るでしょうし、現在勤務している病院とは違う環境で働いてみたいと感じることがあると思います。現在勤務している病院や医療施設に特に不満がないとしても、「違う施設で働いてみたい」と感じることがあるのではないでしょうか。

違う施設で働くことで、新たな気持ちで看護師の仕事を行うことができますし、看護師としてスキルアップをすることにもつながります。また、新たな看護感に気が付くこともできるのではないでしょうか。施設が違えば患者層や治療法、物品などの多くのことが異なります。最初は戸惑うかもしれませんが、他施設に対して興味が出たら転職してもいいのではないでしょうか。

給与に不満があるから(31.1%)

2013年に行われた調査によると、フルタイム勤務の正規職員の看護師について、非管理職の2013年1月支給分の賃金額の平均は、給与総月額35万2,157円、基本給月額25万4,583円(平均年齢36.1歳)ということが分かりました。

出典:2012年 病院勤務の看護職の賃金に関する調査 報告書 8ページ目

この結果を見て、皆さんはどう感じますか?病院の経営状況や運営母体、地域、手当額などによって給料は大きく異なります。同じような仕事内容であるのであれば、少しでも給料を多くもらうことのできる病院へ転職したいと考えることは当然ですよね。

しかし、給料に不満があって転職を行う場合、しっかりと転職先の給料を確認するようにしましょう。ホームページ上に記載されている給料と、実際にあなたが受け取ることのできる給料が大幅に異なることもあります。できれば、病院見学を行ったときなどに、あなたが勤務をすることで受け取ることのできる給料を確認しておくといいでしょう。

休暇が取れない・取りづらい(24.5%)

皆さんの職場は、しっかり休暇をとることができますか?公休はきちんととることができるが、有給休暇の取得はほとんどできていないという方も多いのではないでしょうか。中には、勉強会や病棟会のために公休すらまともにとることができないという方もいるかもしれません。

2013年に行われた調査によると、年次有給休暇の平均は8.86日で、「10日以上」は44.5%、完全消化と考えられる「20日以上」は5.6%、「5日以下」は31.4%、「0日」は3.3%という結果が出ています。

出典:看護職員の労働実態調査「報告書」 43ページ目

市民病院や大学病院などの規模の大きな病院の場合、少しでも有給休暇を取りやすくするために「夏季休暇」や「年末年始休暇」以外に、「誕生日休暇」や「リフレッシュ休暇」などの休暇制度を取り入れているところもあります。しかし、現在は看護師の数がどこも不足しているため、有給休暇の取得ができないことが多いです。

また、旅行や外出のために休みを希望したいと考えても、病院の体制によっては休み希望を出しにくいということもあると思います。ゆっくり休暇をとることができなければ、ストレスが溜まってしまいますよね。

超過勤務が多いため(22.3%)

仕事は日勤帯や夜勤帯で勤務時間が決まっていると思います。しかし、決められた勤務時間ぴったりに出勤して、定時ぴったりで帰宅できるという方はほとんどいないのではないでしょうか。2103年に行われた調査によると、約9割が時間外労働を行っており、時間外労働が「20時間以上」20.7%、「30時間以上」8.4%、「50時間以上」1.7%、看護職の過労死ラインと言われる「60時間以上」0.8%ということが分かりました。

出典:看護職員の労働実態調査「報告書」 23ページ目

多くの看護師が、毎日1~2時間程度の時間外労働を強いられているということが分かりますよね。時間外労働が続くと自分の時間をとることができませんし、身体的にも精神的にも負担が大きくなってしまいますよね。

また、時間外労働を行っても、残業手当が十分に支給されないという場合もあります。同じ調査によると、全体の約3分の2がサービス残業を行っているということもわかっています。このような状況が続いてしまうと、「現在の勤務先よりも残業が少ないところで働きたい」と考えるようになりますよね。

【言ってはいけない転職理由】

転職をするときは、履歴書の記入や転職先の面接を受けることとなります。特に面接の場合、必ずと言っていいほど「なぜ退職を考えているのですか?」や「なぜ当院への転職を希望したのですか?」と聞かれると思います。しかし、先ほど記載した転職・退職理由をそのまま言ってしまうことはよくありません。

つい言ってしまいがちな転職理由を紹介します。履歴書を書くときや面接のとき、うっかり使用しないようにしましょう。

「給料が悪かったから」「残業が多い」などのネガティブな転職理由

看護師が転職や退職を考えるときは、必ずと言っていいほど「○○がイヤ」や「△△がつらい」などのネガティブな理由ではないでしょうか。先ほども紹介した「給料が安い」や「残業が多い」という理由もですが、「人間関係がつらい」や「係の仕事が忙しかったため」なども、ネガティブな転職理由に含まれます。

なぜこのような退職理由を言ってはいけないのかというと、転職先から見ると「うちの病院に就職したいというより、前の病院を辞めたいだけでは?」と思われてしまうからです。また、採用する側としては「できるだけ長く勤務してくれる人材」を探しています。しかし、このような転職理由を言われてしまうと、「同じ状況になれば、すぐにやめてしまうのではないか」と思われてしまいますよね。

「人間関係がつらい」「体調不良」「残業がしんどい」という理由は、ついうっかり使用されてしまう頻度が高いようです。

「教育体制が充実しているから」など、教育や研修に対して受け身の理由

転職先に整った教育体制や、経験のある看護師への研修制度などがあることを期待して転職する看護師も多いのではないでしょうか。自分の知識だけでは不安のある方や経験が乏しい方、ブランクのある方などは、教育や研修が整っていることが転職の決め手となった方も多いと思います。面接の際に「貴院では経験のある看護師に対してもプリセプター制度や研修制度が充実していると伺いました」と、つい言ってしまいがちですよね。特に問題のなさそうな理由ですが、なぜ、この理由を言うことはダメなのでしょうか。

この理由は病院の教育体制や研修制度を期待して、自分では学ぶ意思がない「学習に対して受け身的な印象」を相手に与える原因となってしまうのです。ブランクのある方でこの理由をどうしても言いたいと考える場合は、「貴院は研修が充実しているということを聞きました。研修だけでなく、自らも進んで学習し、少しでも早く看護師としての感を取り戻すことができるよう努力していきます」のように、教育体制や研修制度だけでなく自ら進んで学習するということまできちんと伝えるようにしましょう。

「貴院の理念にひかれました」など、中身のない理由

病院のホームページ上に記載されている理念を、転職理由としてそのまま言ってしまいがちですよね。皆さんの中には、面接までに病院の理念を頑張って覚えようとしている方もいるのではないでしょうか。私自身、新卒で入った病院の面接の際に、「貴院の○○という理念にひかれました」なんて言った覚えがあります。グループ面接でしたが、ほとんどの人がこのように言っていました。

病院の理念などの病院のホームページやパフレットに記載されていることをそのまま言ってしまうと、「この人は自分で考えていない」と受け止められてしまいます。もし、病院の理念を転職理由使用したいのであれば、理念の内容を掘り下げて自分の考えも合わせて言わなければなりません。また、自分の今までの経験と合わせていうことで、より信ぴょう性が高まります。

病院の理念だけでなく、看護体制や待遇など、調べればわかることをそのままいうことはやめましょう。

インターネット上に掲載されている例文をそのままいう

これは面接よりも履歴書に関係するかもしれません。最近はインターネットが普及しており、パソコンやスマホで「看護師 転職理由」を検索すると、様々な例文が載っていますよね。履歴書に書く内容を迷っている方にとって、非常にありがたいと感じるのではないでしょうか。

しかし、中には記載されている例文をそのまま利用する方もいますが、絶対にやめましょう。病院の中には、履歴書の文章がオリジナルのものかを調べるために、あなたの記載している内容を調べるところもあります。あなたの記載した内容とほぼ一緒の例文を転職先が見つけてしまうと、「この人は自分の考えがない」と判断されることにつながってしまうのです。

参考にすることは大丈夫ですが、きちんと自分の考えも合わせるようにしましょう。

【オススメの転職理由】

では、反対にオススメの転職理由にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。

ネガティブな理由はポジティブな理由に言い換える

もっとも簡単な方法ではないでしょうか。あなたが考えたネガティブな転職理由を、ポジティブな理由に言い換えるのです。例えば、「給料が安い」は「自分の知識や技術、行動を正当に評価してくれる職場環境で働きたい」となりますし、「忙しかった」は「以前の職場では、患者さんと向き合う時間の確保が困難でした。貴院では落ち着いた雰囲気の中、患者さんとしっかり向き合って、個別性に応じた看護を提供していきたいです」のように変換することができます。

ネガティブな理由よりもポジティブな理由のほうが、相手に与える印象はかなり良くなります。どのように言い換えることができるのか、一度考えてみましょう。

スキルアップを図るため

看護師として経験を積むうちに、「今のままでいいのだろうか」と自分の知識や技術、看護感などに疑問が出てくることがあります。そのため、「違う職場でも看護師として働いてみたい」と思うようになることもあるのではないでしょうか。

このように看護師としてのスキルアップを目標としての転職の場合、相手から「この人はモチベーションが高く、病院に貢献してくれる可能性が高い」と、採用することにメリットを感じることができます。

しかし、この転職理由を使用することができるのは、「ある程度の経験のある看護師」です。新卒で転職する方や、経験年数の浅い方がこの理由を言ってしまうと、「ここでも長続きしないのではないか」や「看護師の仕事を理解しているのか」といった、マイナスの印象を与えることにつながってしまいます。

専門性の高い病院に転職する場合は、具体的に何をしたいか伝える

一般病棟から透析クリニックや内視鏡に特化している病院などに転職するなど、専門性の高い病院やクリニックへの転職を検討している方もいるのではないでしょうか。その際、つい「透析に興味があるため」など、あいまいな意見を言ってしまいがちです。この理由だと、相手は「具体的に何をしたくてこの病院を希望したのだろうか」と疑問に思ってしまいますよね。

このような専門性の高い病院への転職をする場合は、「高い専門性を生かして、自分はどうしたいか」ということまで具体的に伝えるようにしましょう。例えば消化器病棟から消化器クリニックへ転職する場合、「今まで消化器病棟で勤務してきましたが、内視鏡検査に対しての知識をさらに深めたいと感じるようになりました。貴院は内視鏡検査の症例数が多く、設備も整っているため、自分のこれまでの経験を生かしながら多くの知識を習得し、貴院に貢献していきます」など、具体的なことまで言うようにしてくださいね。

【まとめ】

看護師の転職理由について紹介しました。実際の転職理由をそのまま面接で言ってしまうと、相手にいい印象を与えることができずに不採用となってしまう可能性があります。特にネガティブな退職理由を伝えることは避けたほうがいいでしょう。

ネガティブな退職理由は、少し頭を使ってポジティブな退職理由に言い換えることが大切です。インターネットに記載されている転職理由を参考にするのであれば、例文に自分の言葉を追加して、例文を引用したということが分からないように注意してくださいね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る