看護師が転職する理由と転職する際の志望動機について

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看護師は転職をする人がたくさんいます。看護師の皆さんの周りでも転職経験のある方は多いと思います。中には何度も転職を経験している方もいると思います。私も転職を経験しています。では看護師はなぜこれだけ転職が多いのでしょうか。

どのような志望動機をもって転職しているのかを書いていきたいと思います。

楽な職場に変わりたい

一番多いと思われる理由が今よりも楽な職場に変わりたいという理由だと思います。看護師の仕事は病院の規模が大きくて、急性期の病院であれば特に残業が多く、定時に追われないことが多いです。また夜勤も大体月平均で4回はあり、体への負担もかなりあります。そのうえ急変などの患者さんの状態が急激に変わったりすると看護師自身にもストレスがかかるし、さらにその対応で帰れないということになってしまいます。

慢性期の病院であっても介助の必要な患者さんが多ければ時間も取られるし、残業はあると思います。病棟の雰囲気によっては、サービス残業は当たり前というような雰囲気のところもあります。また仕事だけでなく、休みの日や勤務終わりにも勉強会や病棟スタッフの話し合い、看護研究や係、委員会の仕事、新人スタッフへの教育などで病院に行かないといけないこともあります。

病院によるとは思いますが、休日に出勤する場合でも手当等が出ないところもあります。普段の勤務でも、昼休憩もなかなか一時間とれないことが現状で、常に動き回って働かないといけないような職場も多々あります。このような勤務状態は年齢を重ねると体にも負担が大きいうえに家族がいる方にとっては家庭との両立も難しいと思います。

私が経験してきた職場もとても忙しいところばかりでした。それもあってか、看護師の年齢層はとても若く、20代から30代前半の看護師が多く、独身の人がほとんどでした。普段も定時に帰ることができる日はほとんどなく、大体30分~1時間ほどの超過勤務はサービスで行うことが普通となっている職場も多いです。また勤務開始前に情報収集もしないといけないところが多く、大体勤務開始前時間の30分~1時間は早く出勤して仕事を始めなければ一日終わらないどころか大切な検査に遅れてしまうこともあります。

これも残業申請しないことが当たり前となっている病院がほとんどだと思います。こういう病院で働いていると、決められている勤務時間よりも前後で合わせて2時間ほどは長く働くことになってしまいます。その上に昼休憩も取る間もないくらい忙しいとなると、もう少し楽な病院に移動したいなと思っても当然だと思います。仕事ばかりでプライベートの時間が十分に取れなかったり休息時間が減ると自分自身の余裕もなくなってきてしまうと思います。また結婚して子供ができて…というライフスタイルの変化等があれば家庭での役割も果たさなければなりません。それも考えると職場を変えざるを得ないこともあると思います。

もう少し楽な職場に変わってプライベートを充実させたい、家事と両立させたい、などと考えての転職は多いと思います。

私が知っている先輩看護師でも、結婚や出産を機に退職される方、若い看護師であればクリニックなどの今より楽な職場へ変わるために退職する人が一番多かったです。20代後半の看護師でクリニックへの転職をきっかけに退職した人がいます。彼女は看護師歴では2年でしたが、夜勤までしてしんどい思いまでして看護師を続けたくないといっていました。

だけどせっかくとった資格だし給料のことを考えると看護師をやめることはできないので、今より超過勤務がなく体力的にも楽な職場へ行きたいという思いからクリニックへの転職を決めたと話していました。

もう一人の看護師は結婚を機に退職していきました。結婚すると家事もしないといけないし、この仕事をしながら子供を育てることは想像できないと話していました。子供ができてある程度大きくなってまだ働きたいと思ったら、その時は看護師としてまた仕事を始めることも考えてみようと思っていると言っていました。男女ともに仕事をすることが当たり前になってきているとはいえ、まだまだ女性が家事をして子育てをメインでしなければならないことには変わりがないと思います。

そんな中で、フルタイムでこの激務をすることは難しいのかなと感じます。ほかにも忙しすぎて体調を崩したり、精神的にうつ病などの病気になってしまう人もいます。看護師にはうつ病になる人が多いように思います。

仕事中は常に気を張っていないといけないし、休憩はなかなかとれず家にも遅くまで帰れないし、休みの日も多くはないので十分休めないと精神的に追い詰められてうつ病を発症してしまうのかなと思います。

体力的にもしんどいのでずっと疲れが取れなかったり片頭痛がひどくなって出勤できなくなった人もいました。突然来なくなったり、診断書をもってきてしばらく休養に入る人も何人も見てきました。心も身体もしんどい状態になってしまったら働き続けられないので、もう少し負担の少ない楽な病院に転職することも理由となると思います。

今よりも待遇をよくするための転職 

看護師は同年代の一般職よりも給料が高いと言われています。しかしお給料も病院によってさまざまで福利厚生も全然違います。超過勤務分がちゃんとお給料として出るところもあればそうでないところもあります。

また有給休暇があっても消化できなければ意味がありません。有給休暇の消化率の高いところを選ぶこともいいと思います。病院によってお給料も違うし夜勤手当やその他の手当も違います。私も転職前の夜勤手当は1万円でしたが、転職後は1万5000円になりました。夜勤は月平均4回するとしても、ひと月で4万円と6万円で2万円も差が出てきます。ほんのちょっとのことでも積み重なれば大きな給料の差になってきます。

看護師の求人を見ていても年収600万円あるところや日勤だけで手取り30万円あるところもあります。お給料のことだけでなく病院独自の福利厚生で旅行が安くなったり、テーマパークのチケットが安く買えたりする得点のあるところもあります。

退職金の出る期間も病院によって違います。保険も国民健康保険だったり共済保険だったりと違います。どれだけ忙しくて超過勤務が出てもその分はきっちりお金の発生する病院もお金を稼ぎたい人にとっては働けば働くほど稼げるためいいのかもしれません。

生活をするうえでお金は欠かせないものなので、お給料は大切な条件だと思います。また旅行に行きたいから等の理由でお休みの多い職場を選ぶ人もいます。病院の求人には年間の休日日数が載っています。その休日の多いところに転職してたくさん旅行に行く人もいます。休みも自分の融通の利くように希望が出せるところもあります。

また子供がいる人は24時間の託児所があるところで選んだりする人や遠方から引っ越してくる予定の人は病院の寮があるかどうかで決める人もいます。クラブ活動が盛んな病院もあるので、働きながら趣味などのスポーツ等を続けたい人にはクラブ活動があるところの方がいいのかもしれません。病院によって待遇もさまざまなので自分が求める待遇のところを選んで転職することも重要な理由になると思います。

スキルアップのための転職 

看護師としてのスキルアップのための転職があると思います。病院によって行っている医療は違うし、看護のレベルも違いがあると思います。一つの分野を極めたいと思えばその専門病院への転職も考えることだと思います。またその逆で、総合的にいろんな科の勉強をしたいと思えば総合病院に移ろうと考えることもあると思います。看護師は働きだしてからも一生勉強しなければならないと言われるほど奥が深い職業であると思っています。

その仕事につく人は向上心がありまじめで勉強熱心な方も多いと思います。だからスキルアップのために転職をする人も多くいる職種ではないかなと思います。病院によっては転職してきた方に対しての研修を設けているところもありスキルアップに特化した研修制度を取り入れている病院もあります。ローテーション研修やそれぞれの専門分野に特化した研修です。

また今後大学院への進学なども考えている人であれば、大学院進学のために補助が出るような制度があるところもあるので、そのような病院に職場を変わる人もいます。私自身は一度この理由で転職しています。

もともと一つの診療科に特化した病院で働いていたのですが、もっといろんな診療科を総合的に看護できるようになりたいと思い、総合病院に転職しました。転職をするときもスキルアップができる職場を、という条件で探しました。病院独自の研修や勉強会もやっているところもあります。それぞれの病院の教育システムもしっかり見てから転職を決めることをお勧めします。

中途採用の人だけに向けた研修を設けている病院もあり、そのように中途採用者への研修が充実しているところは転職した人が辞めずに定着しやすいといいます。経験はあるけどいきなり「できるでしょ?」みたいな感じで扱われると自信もないし不安という人にとってはこれらの教育システムはとても大事になると思うのでよく検討した方がいいのかなと感じています。

看護部長さんの方針によって、認定看護師や専門看護師の資格を積極的に取得できるようにと配慮してくれるところもあります。それぞれがどのようにスキルアップしたいかを聞いてできるだけかなえられるようにと熱心に取り組んでくれる看護部長さんもいれば、あまり積極的でない看護部長さんもいます。

上司の考え方によって看護師がスキルアップできる環境かどうかも変わってくるため、スキルアップに熱心な看護部長のいるところで選ぶことも一つだと思います。私が転職した病院では、そのような方がたくさんいました。

病院の求人にスキルアップもできます!などとスキルアップできる環境であることをアピールしているような病院もあります。

ライフスタイルが変化したから

一つ目の楽な職場に移りたいからと重なる部分もありますが、女性にとっては結婚や出産でライフスタイルが大きく変わってしまうイベントが多いです。また両親の介護などでフルタイムで働くことが難しくなってしまう人も中にはいます。

結婚をきっかけに引っ越しをしなければならない人もいます。結婚や出産をきっかけに職場を変えるならば託児所のついている病院や、時短勤務の制度があるところ、ママさん看護師の多い職場など職場のスタッフが理解のあるところに転職する人も多いです。クリニックや診療所に変わる人、訪問看護師になる人等いろいろいます。病院によってはあまり理解がなく、子供が熱を出して早退することになったら嫌味を言われたりして、肩身の狭い思いをしてしまうような職場もあります。

本当に残念ながら、子供がいるから勤務時間で時短勤務をしたいと言ったら退職してもかまわないといわれてしまうような病院もまだあります。

その反面、ママさん看護師が多い病棟であれば、働く上での悩みや、子育ての悩みなども相談でき、一人で抱え込むこともなく、早退しなければならなかったり急に休まなければならないときでも理解があれば申し出やすいと思います。本当に病棟の雰囲気で変わるので、そのような自分のライフスタイルに合わせて働きやすい職場を選択することも大切になると思います。私の友人で出産がきっかけで退職しクリニックに転職した人がいます。出産後1年間育児休暇をとればその間はいくらかお金がもらえるのですが、その代わりに育児休暇後は1年間働かないといけないという条件があります。

その時は子供が1歳でまだ小さいし、実家も遠くて子供が熱を出した時など頼れる人もいないため、日勤だけで午前中の診察だけ担当できるクリニックに変わりました。お給料は減ってしまうけど家族を支えないといけないということも考えると以前のようにフルタイムで働くことは難しなります。

時短勤務をしたとしても、緊急入院や急変があったり忙しくて記録の時間が取れなかったりすると時短勤務者でも超過勤務をしないといけないような病院での勤務はできないと考えたといっていました。

ほかにも母親が急に脳梗塞で倒れ後遺症で半身麻痺となり自宅で介護をすることになった先輩は訪問看護師になりパートとして働くようになりました。母親の通院のとかはお休みして病院に付き添いたいため休みがとりやすく、決まった時間で帰れる訪問看護師を選んだと話していました。看護師の変わりはいても家族の変わりはいないから家族のことを最優先で考えたかったそうです。それぞれの生活の中で何を大切にするかによって職場を変えることも充実した生活を送るためにも大切だと思います。

やりたい看護をするため

自分のやりたい看護をするためにそれができる病院に転職する人もいます。最初は自分の勉強のためにと急性期病院に就職したとしても、毎日何人も入れ替わるような病棟で患者さんとゆっくり話す時間もないようなところで働くことはあまりおすすめできません。患者さん一人ひとりとじっくり向き合って個別性のある看護をしたい人であれば、そのような急性期病院ではなくて、療養型の病院のような入院期間の長い病院に転職して自分のしたい看護を実践したいから、それができる病院に転職することもあると思います。

患者さんが退院するときの顔が忘れられず、外来に通院してくる患者さんが生き生きしていて自宅に帰ることの大切さを感じた同僚の看護師が、患者さんが在宅で過ごす姿を見たいということで訪問看護師になりました。

訪問看護師は病院と違い医師が近くにいないため看護師が判断しないといけないことも多いため責任も重く感じるといっていましたがやりがいがある職場で転職してよかったと話していました。看護師には病棟での看護業務だけでなく、いろんな場所で多岐にわたる仕事の仕方があります。病院で働くのではなく企業に勤めて、社員の健康診断や健康管理のアドバイスをする看護師もいます。

修学旅行や何かのツアーに引率する看護師、マラソンなどのイベントで傷病者に手当をしたりする看護師、テーマパーク等の救護室に常駐している看護師等たくさんの働く場所があります。働き方もその場所によって本当にさまざまです。

その中で自分に合った看護を見つけて働くために職場を変えるというのも志望動機の一つだと思います。

私の友人は看護師として働いていたけど予防の方に興味をもって保健師として働くために保健所に転職した人がいます。今はできないところも多いみたいですが、大学卒業と同時に看護師と保健師も取れる時代だったのでそこで保健師の資格も取得していたので保健師にもなることができました。就職活動が看護師とは全然違うため戸惑ったとは話していましたが、今は白衣ではなくポロシャツで地域の方のために頑張って働いています。健康教室等も看護師が開催しているそうです。どんな看護を目指すかを考えて職場を決めることは素敵なことだと思います。

まとめ 

看護師の転職には本当にたくさんの志望動機があると思います。ここに挙げたのはよくある一例にすぎず、もっとたくさんの志望動機があると思います。この中で「自分にもあてはまるな」と思うところがあるのならば、転職という方法を考えてみることもいいと思います。転職することは勇気がいることですし、大変なことだと思います。

今までの病院などで自分が行ってきた看護が通用しないこともあると思うし、技術などもやり方が違ったり物品が違ったりと戸惑うことも多く、前はスムーズにできていたことができなくなって自信を無くすようなこともあると思います。それに加えて人間関係も一からになるし、自分より経験の少ない人でも新しい職場では自分より先輩になるので気を使わないといけなくなります。今までちゃんと働いて看護師として経験を積んできたプライドもありとてもしんどい状態だと思います。

時には年下の方から指導を受けることもあると思います。でも転職することで違う視点で物事を見ることができるし、今まで当たり前と思っていたことが実は違うということに気づくきっかけになると思います。また転職して他の職場を知っているということ自体が、転職した人にしかわからないすごくいい経験をしていることになると思います。プライドは捨てて一から学ぼうとする姿勢があれば、あとは時間の問題で職場の人間関係も築いていけるのではないかなと思います。

大変なことばかりではないし、新しい発見もたくさんできると思います。そのため私は悩んでいるなら一度転職という方法を検討することもいいことかな、と感じています。なにか行動を起こさなければ今の状態はかわりません。私自身が転職していますが、初めのうちは慣れないことも多く、前の職場を辞めて本当によかったのかな、前の職場に帰りたいな、と思ったりとつらかったです。

でも1か月ほどすると新しい職場のいいところも見えてきて転職してよかったなと思うようになりました。変わってみて初めて前の職場でいいところやあんまりだったなと思うところが客観的に見ることができるようになったと思います。こんな志望動機で転職してもいいのかな、と思っている方の参考になればと思います。

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