新人看護師が感じやすいストレスと解消するための方法

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看護師として働いていると、様々な悩みやストレスを受けることとなります。どの世代の看護師もストレスを抱えていると思いますが、特に新人看護師の頃にストレスを感じることが多くあったのではないでしょうか。

誰もが感じることとなる新人看護師特有ストレスや悩みは様々です。多くの方がストレスに感じることについてまとめますので、現在看護学生の方や新人看護師の方は今後の参考に、先輩看護師の方は後輩指導のために参考にしてくださいね。

同期との人間関係

学生時代も人間関係に悩むことがあったと思います。人間関係が変化するたびに、人とのかかわり方が変化するので、慣れるまではストレスに思うことがあるのではないでしょうか。

新人看護師が就職して最初に密接にかかわるのは、同期の看護師ではないでしょうか。同じ看護学校出身の新人看護師が大勢いれば心強いですし、気軽に話すことができるのでストレスを感じることは少ないかもしれません。しかし、同じ看護学校を卒業した人が少ない場合や全くいない場合はどうでしょうか。周りの同期たちはグループごとに固まって楽しそうに話しているのに、自分はなかなか話の輪に入ることができない…ということになると、「どうやって今後かかわっていけばよいのか」と悩むことになってしまうと思います。また、同期とかかわっていくうちに、苦手なタイプの方とかかわることも出てきますよね。新人研修の時や勉強会などで一緒に過ごす時間もあるため、かかわらずに過ごすことは非常に難しいです。苦手な方とかかわっていくことは、ストレスにつながってしまいますよね。

プリセプターとの人間関係

新人看護師が配属先での勤務を開始するようになると、次は先輩看護師との関係性を深めていくことになります。先輩看護師の中でも、プリセプターの先輩看護師と関わる機会がとても多くなると思います。

プリセプター制度は、1980年代広範に日本に紹介され、新卒看護師のリアリティショックの緩和やプリセプター自身の成長、新卒看護師の指導の一貫性を図ること、実践力の強化、新卒看護師の思考力や判断力の強化と技術力の統合を図ることなどを目的として導入されました。

参考URL:新卒看護師のリアリティショックとプリセプターから見た新卒看護師のリアリティショックに関する認識の相違 1ページ目

現在は多くの病院でプリセプター制度が導入されています。皆さんが勤務している要因でも、この制度があるのではないでしょうか。

新卒看護師は、主に自分の担当となったプリセプターから様々なことを学びますよね。清拭や洗髪などのケアの仕方や検温の方法、看護技術の手順など、病院ごとで決まっている手順や方法はもちろん、悩みを解決するために面談が実施されることもあると思います。新人看護師にとって、プリセプターはとても大切な存在ですよね。私自身、新人の時はプリセプターの先輩に支えてもらったおかげで、なんとか乗り切ることができたと思っています。

ほとんどのプリセプターは親切で頼りになる存在だとは思いますが、中には新人に冷たい、必要以上に厳しい、指導をしてくれない、などの看護師もいるかもしれません。このような先輩看護師が自分担当のプリセプターとなった場合、あなたはどのように感じますか?また、優しくて親切な方だったとしても、自分と合わないと感じる先輩看護師があなたのプリセプターとなることもあります。

「この先輩看護師と関わっていくことは難しい」と感じた場合でも、基本的に1年間はプリセプターと密にかかわっていかなくてはなりません。非常にストレスに感じるのではないでしょうか。

医師との人間関係

看護師として勤務していると、医師との関係性も重要となります。患者さんに何か症状で変化のあった場合、医師への報告が必要ですよね。患者さんのことを思って些細なことでも医師に報告することが多いと思います。多くの医師は看護師からの報告をしっかり聞いてくれます。しかし、中には非常に冷たい対応をとる医師もいるのです。

例えば患者さんが「背中がかゆいから薬がほしい」と言ったとします。当然ですが、医師からの指示や処方箋がなければ、患者さんに薬を渡すことはできません。そのため、医師への連絡が必要となります。医師がすぐに処方箋を書きに病棟へ来てくれるといいのですが、文句を言いながら病棟に来る医師何かしらの理由を付けて病棟に来ない医師、「そんなことで呼ぶな!」と大声を上げる医師もいます。ほんの一例ですが、医師とのこのようなやり取りが結構な頻度で行われることとなるのです。

他にも、こちらが医師に質問をすると露骨に嫌な顔をすることや、看護師によって態度を変える医師、常に看護師を見下しながら話す医師もおり、かかわる中で非常にストレスを感じることとなると思います。

先輩看護師は、このような対応に難しい医師の性格や扱い方をよく知っているので、先輩看護師の医師とのかかわり方をよく観察してみるようにしましょう。

患者さんとのかかわり方

看護学生の頃は、比較的軽症でコミュニケーションを円滑にとることができる患者さんを1人だけ受け持ちます。しかし、看護師として病棟での勤務が開始となると、病棟全体の患者さんとかかわっていくこととなりますよね。日勤の際に担当する患者数は4~10名程度、夜勤では15~20名程度の担当となると思いますが、ナースコールは看護師全員でとるので患者さん全員とかかわて行く必要があります。

患者さん全員が個性や性格が違い、そのため対応に困ることが多くあるのではないででしょうか。患者さんの中には理不尽な要求を行ったり、大声を出して看護師を威圧するモンスターペイシェントと言われる患者さんがいます。このような患者さんへの対応は傾聴と毅然とした対応が重要となりますが、なかなか話が終わらないことや訴えがエスカレートすることなどもあり、非常にストレスがたまると思います。

また、日本は高齢化社会といわれるほど高齢者の割合が増加しています。そのため、認知症の症状がある患者さんの数が年々増加しており、認知症の患者数は2025年には65歳以上の5人に1人が認知症を持つと推測されるほどです。

物忘れくらいの症状であれば問題ありません。しかし、認知症患者さんの中にはコミュニケーションをとることができない方や暴力行為のある方、徘徊をする方、不潔行為がみられる方なども大勢います。特に、新人看護師は重症患者さんの担当を行うことが難しいため、このような認知症の患者さんの部屋を任されることも多いのではないでしょうか。認知症だから仕方ない、と考えていても、対応に時間をとられることもあるため、ストレスに感じることもあるかもしれません。

仕事のペースについていくことができない

学生時代に様々な分野の知識を学ぶことや、採血や導尿などの医療行為を模型を用いて行うことがあったと思います。また、実習では一人の患者さんに対して、ケアを行ったり看護計画を立案しましたよね。学生時代は、学校で学んだことを生かしながら、一人の患者さんに対し看護実践するので、比較的余裕があったかもしれません。学生時代は必至だったと思いますが…。

看護師になると、一人の患者さんだけとかかわっていけばよいわけではありません。複数の患者さんを担当し、検温やケア、入院の受入、手術出しなどの多くのことを同時進行で行っていかなくてはなりません。これらのあらかじめ決まっていた仕事以外にも、緊急入院の対応や医師からの指示での採血、急変時の対応など、予定になかった仕事が発生しることもあります。このような対応をしている中でもナースコールの対応や食事介助、認知症の患者さんの見守りなどのことも行っていかなければなりません。先輩看護師はみんなスムーズにこれらの仕事をこなしていきますが、新人の慣れないうちはスムーズにこなすことは難しいですよね。

勤務前に自分の担当する部屋などの確認を行い、情報収集をする中で、ある程度のスケジュールを立てると思います。しかし、突然先輩看護師から「これやっといて」など、予定外の仕事を言われることもありますよね。ただでさえ仕事のペースについていくことが難しいのに、さらに仕事に追われることとなってしまいます。

仕事のペースについていくことができずに、ストレスを感じることとなるのではないでしょうか。

毎日残業が続く

看護学生時代は、担当の患者さんに処置が行われるなどのことのない限り、時間通りに帰宅することができていましたよね。実習自体は16時までで、その後は17時までカンファレンスを行い帰宅するということが多いのではないでしょうか。

しかし、看護師として勤務が始まると、なかなか時間通りに終わることはできません。特に、最初のうちは毎日長時間残業が続きますよね。毎日のように新しい仕事を覚えていかなければなりませんし、一つ一つの処置に時間がかかってしまいます。検温をするにも、どのように検温をしていくと短時間でスムーズに回ることができるのかわからず、慣れるまでは非常に時間がかかってしまいますよね。先輩方はてきぱき効率よく仕事をこなしているのに対し、新人看護師は何をするにも時間がかかってしまいます。

慣れないことに時間がかかってしまうのは当然ですが、時間がかかった分だけ残業を行わなければ仕事をすべて終えることはできませんよね。2013年に行われた調査によると、看護師全体の約9割が残業を行っており、「5時間以上」は65.9%、「20時間以上」は20.7%、「30時間以上」は8.4%、「50時間以上」は1.7%、さらに過労死ラインと言われる「60時間以上」は0.8%いるということが分かりました。

参考URL:看護職員の労働実態調査「報告書」 40ページ目

勤務終了後からカルテの記入を行うことや、勉強会の資料作りを行うこともあるので、新人看護師の場合、平均以上の残業時間が必要となることもあるのではないでしょうか。私が新人の頃、毎日日勤終わりに2~3時間残業していました。急変が生じたときや勤務時間終了間際に緊急入院があった場合などは、夜中の0時近くまで残らなければ仕事が終わらないなんてことも多かったです。

毎日遅くまで残業が続くと、自分の時間を持つことができませんし、友人と会うことすら難しくなってしまいますよね。残業代がきちんと支給されればいいのですが、残業代が支給されないこともあります。このような状況が長く続くと、非常にストレスを感じることになるのではないでしょうか。

希望の病棟に配属されなかった

就職前の面談やオリエンテーションの時などに、希望する配属先を聞かれたことはありませんか?私が最初に就職した市民病院では、採用後初めてのオリエンテーションの時に新人看護師全員に希望する配属先のアンケートが配布されました。①手術室、②ICU、救急病棟、③一般病棟、④外来、透析室、検査室 のうち、優先順位上位2つを記入するようになっていました。新人看護師の人数が多かったり、人員配置の都合などで、全員の希望を叶えることは難しいと思います。しかし、自分が希望する診療科と違う診療科に配属となると、モテベーションが低下することにつながるのではないでしょうか。

私は選択肢の中の「一般病棟」を第一希望として、希望通りに配属されました。しかし、同期の中には一般病棟を希望したのに、違う部署に配属となった人が何人かいました。1人は希望していた部署で働くことができず、自分の行いたかった看護を行うことができなかったことで非常にストレスを感じていたようで、就職して3か月で退職してしまいました。

「自分は希望した診療科に配属されずに、同期のあの人は私の希望した診療科に配属されている…」と考えると、非常にストレスが溜まってしまいますよね。

看護業務以外の仕事が多い

残業の項目でも書きましたが、仕事に慣れるまでは毎日遅くまで残業をして、カルテの記入や入院患者さんのアナムネ聴取、次の日に行う可能性のあるケアの手順の確認などの業務を行わなければなりません。仕事をこなすだけでも疲れ切ってしまいますよね。しかし、新人看護師の1年間、勉強会や研修に参加しなければなりません。参加するたびにレポートを提出する必要があります。また、病院外で行われる研修に関しては、休日に参加することになるので、体をゆっくり休めることができません。院内の研修に関しても、勤務の都合で新人研修の日に公休となっている場合もあります。このような場合も、仕事は休みなのに研修の時間だけ出勤しなければなりません。どこかに出かけることもできませんし、せっかくの休日をゆっくり過ごすことができないので、ストレスの原因となってしまうのではないでしょうか。

また、市民病院や大学病院などの規模の大きい病院の場合、委員会活動や係の業務を新人看護師のうちから行うこともありますよね。毎日の看護業務で精いっぱいなのに、毎月開催されるこれらの時間外活動にも参加しなければなりません。これらの活動を行うまでに自分の日勤業務が終了していればいいのですが、なかなか活動開始時間までにカルテの記載まで終わらすことは難しいですよね。委員会活動が終了してからカルテの記載などの日勤業務を終わらし、さらに委員会での話の内容をパソコンに入力するなど、時間のかかる業務も発生します。

病院によっては、新人看護師が勉強会を主催することもあるのではないでしょうか。私が最初に勤務していた病院は市民病院で、毎月1回、病棟の新人看護師が主催して、自分の配属されている診療科の主な疾患に対しての勉強会を行う必要がありました。私は整形外科病棟だったのですが、4月は大腿骨警部骨折、5月は変形性股関節症、6月は腰椎脊柱管狭窄症…など、毎月勉強会の症例は異なります。これらの毎月与えられたテーマごとに、便巨魁の資料つくりを行う必要がありました。もちろん、簡単な資料ではなくて解剖整理や症状、検査方法、治療方法、看護についてまとめ、さらに実際に入院している患者さんの症例検討まで行う必要がありました。資料を作るには非常に時間がかかりますし、勉強会までにあらかじめ指導者の先輩にチェックしてもらう必要があります。そのため、何度も作り直す必要があるので、本当に大変でした。勤務時間内に資料を作ることはできませんので、看護業務での残業後に残業を行い、休みの日も資料作りのためだけに出勤しなければならないということも多かったです。自分の時間を持つことができなくて、本当にストレスを感じていました。

毎月のように研修や委員会活動、勉強会があると、常に時間に追われることとなるので、非常にストレスがたまりますよね。

まとめ

看護師の仕事は非常にストレスがたまりますが、中でも新人看護師がストレスに感じやすいことについて紹介しました。現在新人看護師として頑張っている方は、共感できる部分があったのではないでしょうか。また、看護学生の方は、看護師になったら非常に大変ということを覚えておいてくださいね。先輩看護師の皆さんは、自分が新人看護師だった時のことを思い出して、新人看護師と関わるようにしましょう。

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